『北海道開拓の村』-旧武井商店酒造部-

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旧武井商店酒造部 こんにちは、ご訪問頂きありがとうございます。

 今回は、「旧武井商店酒造部(きゅうたけいしょうてんしゅぞうぶ)」を紹介します。

       (訪問日:2018年(平成30年)6月上旬)

 前回紹介しました「旧近藤医院 」を後にして、その隣りにある「旧武井商店酒造部」へ向かいました。

旧武井商店酒造部  旧武井商店酒造部

旧武井商店酒造部  旧武井商店酒造部,説明板

『    旧武井商店酒造部     (説明板より)

 この建物は、茅沼(かやぬま)で石炭荷役、回船業を営んでいた武井家が、明治19年(1886)頃に建てたものである。
 酒造業は9年後の明治28(1895)頃から始められ、永く親しまれた清酒「松の露(しづく)」や「玉の川」の製造は、戦時下の統制で酒造中止命令が出された昭和19年(1944)まで続けられた。   』

旧武井商店酒造部 旧武井商店酒造部,説明板

『    旧武井商店酒造部     (説明板より)

 建物は主屋、帳場、酒蔵(工場)、土蔵からなる。主屋は武井家の人びととの生活の場であった居間・座敷・台所からなる。台所では杜氏(とうじ)たちとの家族の夕食の情景を、帳場では酒を小売していた情景、工場では酒を製造するにあたって使用していた道具を展示している。また、土蔵では道内の酒造場の分布や、各種酒器の展示を行っている。
 内部の展示は、大正初期のようすを再現している。   』

旧武井商店酒造部 旧武井商店酒造部

旧武井商店酒造部 旧武井商店酒造部

旧武井商店酒造部 旧武井商店酒造部,説明板

『    蒸 米     (説明板より)

  漬桶(つけおけ)から米かすり・搔桶(かきおけ)で米を出し、笊(ざる)で水を切り、箕(み)で甑(こしき)の中に入れて蒸す作業で、途中、少量の蒸米を取り捻(ひね)り餅(もち)を作り蒸れ具合をみる。
 杜氏(とうじ)が蒸れぐあいを確認すると蒸し取り作業が始まる。ふかし掘りぶんじで蒸米を掘り起し、ふかしかすりで取り出して蒸しために入れ、肩でかついで運び、酒蔵の土間に敷いた莚(むしろ)の上におき、へらで薄く広げて冷ます。   』

旧武井商店酒造部 旧武井商店酒造部,説明板

『    洗 米    (説明板より)

 洗米は白米の表面についている糠(ぬか)を取り除く作業で、半切桶(はんぎりおけ)に米と水を入れ、両手で洗う「手洗い」と素足を使って洗う「足洗い」がある。「足洗い」は踏み桶に白米一斗を入れ、ごんぶりで水を同量注ぎ、手で充分かきまわし、2人一組で桶に入り、足の甲で米をかきまぜるようにして米を研ぐ。研ぎ終わると水を流し、とぎ米あげ笊(ざる)にあけ、掛水をして漬桶(つけおけ)に入れ、約15時間から18時間ほど水に浸し、蒸すのを待つ。   』

旧武井商店酒造部 旧武井商店酒造部

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旧武井商店酒造部 旧武井商店酒造部

旧武井商店酒造部 旧武井商店酒造部

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旧武井商店酒造部 旧武井商店酒造部

旧武井商店酒造部 旧武井商店酒造部

旧武井商店酒造部,説明板 旧武井商店酒造部,説明板

『   酛(もと)仕込み   (説明板より)

 酛(酒母)は麹(こうじ)と蒸米と仕込み水を混ぜ合わせた中に、酵母を純粋培養したもので、酒を造る母体となるものである。
 酛造りには二つの系統がある。
 一つは、麹、蒸米、仕込み水と空気中の微生物を利用して清酒酵母を純粋培養していく生酛(きもと)系統で、生酛、山廃酛(やまはいもと)がある。もう一つは、仕込み時に乳酸を添加して他の微生物の繁殖を抑え、清酒酵母を純粋培養する速醸酛(そくじょうもと)である。酒蔵の規模で仕込み量が異なる。   』

『   麹(こうじ)仕込み   (説明板より)

 米に麹菌を生やして酵素を造らせる工程。
 麴用の蒸米を35℃前後に冷まして麹製造室の床に運び、温湿度を均一にする。ついで、種麹を麹たね篩(ふるい)で撤布し、蒸米を手でもみほぐして攪拌(かくはん)し、麹菌胞子をムラなく附着させる。胞子が発芽し生育した、約15時間後に蒸米のかたまりをほぐし、その4時間後に盛桶(もりおけ)で一升入りの麹蓋(こうじふた)に入れて、室の棚に積み上下を交換しながら温度を調節して、2昼夜で麹ができる。   』

旧武井商店酒造部,説明板 旧武井商店酒造部,説明板

『   生酛(きもと)仕込み   (説明板より)

 半切桶に蒸した後よく冷ました蒸米と麹、水を加えて数時間おく。よく水を吸った段階で攪拌(かくはん)し均一にする。翌朝、櫂棒(かいぼう)で桶の内容物を強く摺(す)る、酛摺(もとすり)(山卸し)を一番櫂から三番櫂まで半日かけて行ない、米粒の三分の一を摺り潰す。翌朝、半切桶の内容物を酛卸桶にまとめ、2,3日間8℃に保ってから熱湯を入れた暖気樽(だきだる)を入れ徐々に加温し清酒酵母の発酵を促し、約30日間で清酒酵母が純粋培養された酛ができる。  』

『   速醸酛(そくじょうもと)仕込み   (説明板より)

 山廃酛(やまはいもと)と同じ明治42年(1909)に開発された、速成で安全な酛仕込み方法である。
 麹、蒸米、水の仕込み割合は生酛(きもと)と変わらない。仕込みの前に、仕込み水に麹をまぜて水麹を造る際に、仕込み水に対して0.5%になるように乳酸を加え、純粋培養した種酵母もこの時添加する方法である。
 短期間に酵母だけを純粋培養するところが、生酛とは異なり、10~15日間で仕上がる。  』

旧武井商店酒造部,説明板 旧武井商店酒造部,説明板

『   山廃酛(やまはいもと)仕込み   (説明板より)

 水と麹をよく混ぜて麹の酵素を抽出した水麹に蒸米を酛卸桶に仕込み、自然に糖化を進める方法で、仕込み時に麹と蒸米を櫂棒(かいぼう)で摺り潰す「酛摺(山卸し)」を廃止したことから、山卸廃止酛(やまおろしはいしもと)という。明治42年(1909)に開発された。しかし、生酛(きもと)であることには変わりない。  

『   醪(もろみ)仕込み   (説明板より)

 酛に冷ました蒸米、麹と水とを3回(初添(はつぞえ)、仲添(なかぞえ)、留添(とめぞえ))に分けて加えてまぜ合わせ、発酵させる工程である。初添は1日目、仲添は3日目、2日目は酵母の発酵を待つためそのまま温度を保つ。留添は4日目で、仕込みが完了する。その2~3日後頃から醪の表面に白い泡が現れはじめ、発酵が進むにつれ泡が高くなるので、泡消し作業が行なわれた。
 麹の酵素で米の澱粉が液化・糖化されると同時に、糖が酵母の発酵作用を受けてアルコールができる。留添の後25日で発酵を終える。  』

旧武井商店酒造部 旧武井商店酒造部

※ フリー百科事典ウィキペディア「北海道開拓の村」を参考にさせて頂きました。

 ご訪問頂きありがとうございました。

 

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