『道東の旅Ⅰ』-高架木道-
こんにちは、ご訪問ありがとうございます。
すいません、前回の「道東の旅Ⅰ」からかなり間が開いてしまいました。今回は「高架木道」を紹介します。
知床五湖
『知床五湖は知床連山の北側に点在する湖沼群です。この湖沼群は、約3700年前の硫黄山の噴火に伴う大規模な土砂崩れ(山体崩壊)により作られた凸凹地形の窪地に水がたまり形成されたものです。五つの湖はそれも水深が2~3mほど、流れ込む川はありませんが、地下水によって水が供給され、涸れることはありません。知床連山と湖面がある風景が、知床を代表する景観となっています。』(高架木道・案内板より)
知床五湖フィールドハウスから高架木道へ向かいます
高架木道と地上遊歩道
まず、知床五湖を見学するには大きく二つの方法があります。 一つは、「高架木道」を歩いて見学する方法、もう一つは「地上遊歩道」を歩いて見学する方法です。
「高架木道」は字のごとく地べたよりかなり高い所に造られた木道で、ヒグマ避けに7000ボルトの電気が流れている電線が張り巡らされていますので安全に見学できます。開園中はいつでも無料で、また車いすでも利用できる段差のない造りとなっています。
この電線に「7000ボルト」の電気が流れているそうです!
「地上遊歩道」の利用は、ちょっと複雑です。時期によって利用方法が違っています。
「開園から5月9日」と「8月1日から10月20日」までは、「植生保護期」。その期間中は、「レクチャー」(有料:大人250円、子供100円 受講時間:10分程度)を受けた者のみ散策できます。10分おきに50名までの立ち入りとなっています。ヒグマ出没時には閉鎖になります。
「5月10日から7月31日」までは、「ヒグマ活動期」。二湖から五湖の見学は、登録引率者(ヒグマとの遭遇回避や遭遇時の対処法を習得したガイド、無線の所持)が引率するツアー(有料、レクチャー受講も含む)のみとなります。
「10月21日から閉園」までは、「自由利用期」。地上遊歩道は自由に散策でき、レクチャーも不要です。でも、絶対にヒグマが出ないとも限りませんので、「知床五湖フィールドハウス」でのヒグマ情報の確認も大切かと思われます(これは私の意見ですが…)
地上遊歩道は知床五湖フィールドハウスを出発して、五湖から二湖まで順に巡り、一湖・高架木道へ上がる(一方通行)大ループと、二湖から一湖・高架木道へ上がる小ループ(短絡ルート)があります。(出口ゲートから高架木道へ一度上がると、もう下へは戻れない造りとなっています。)
地上遊歩道は最終的には、高架木道の端にある出口につながっています。私は、それを知らずに高架木道を見学した後、一旦戻り地上遊歩道へ向かいました。その出口ゲートを出て「何か見覚えのある所だな?」と思っていたら、「さっき一度来た所」だと気づきました(ちょっと鈍いかも…)。
知床五湖フィールドハウス
ということで、『知床五湖』へ向かうには、『知床五湖フィールドハウス』に立ち寄らなくてはなりません。私は、地上遊歩道はもう時期的に無理だと諦めていました。が、着いてみると当日は5月9日、ぎりぎり植生保護期の最終日。
レクチャーを受けました、「ヒグマと遭遇しないため」には「自分の存在をヒグマに知らせる」こと。あいにく「クマ避けの鈴」を鞄に入れたまま車に置いてきてしまいました(バカですね!)。「大声を出したり、手を打って大きな音を出したり」「所々に設置されている鐘を鳴らす」等と教えてもらいました。
私は根が正直者?(いいえ、臆病者!)ですので、教えてもらった通り出口ゲートを出るまで、大声を出したり手を叩いたりしました。鐘もいっぱい鳴らしました。私の後にもけっこう見学者が来ていたようですが、私が出している音以外の音は聞こえてきません、静かなものでした。「アレーッ?!」って思ってしまいました。
長くなってしまいましたが、今回は「高架木道」を紹介します。高架木道には三つの展望台があります。フィールドハウスから近い順に「連山展望台」「オコツク展望台」「湖畔展望台」です。「湖畔展望台」の傍には「一湖」があります。全長で800m程あるそうです。
木道の両側の柵の下の方に、「7000ボルト」の電気が流れているという「電線」が走っています。昔「君の瞳は1万ボルト」という歌が流行りましたが、その1万ボルトに近い電気が流れていると思うと「怖いような、安心なような」複雑な気持ちがしました。
オホーツク海
高架木道をしばらく歩いていくと、青い空の下に水平線が見えてきます。オホーツク海です。
『長さ約4000㎞のアムール川が注ぎ込むオホーツク海は、サハリン、北海道、千島列島、カムチャッカ半島で囲まれた海域です。太平洋の海水との交換が少ないため、海面と海底での塩分の濃さが異なり、塩分の薄い海面だけ凍り、海氷が作られやすくなっています。知床は、この海氷が流れつく(これが流氷です)南端にあたります。』(高架木道・案内板より)
オホーツク海の青い海が見えてきました
知床連山
高架木道を歩いて振り返ってみると「知床連山」の雄大な姿が目に入ります。向かって左(知床岬方向)から右(斜里町方向)に「硫黄山、知円別岳、オッカバケ岳、サシルイ岳、三つ峰、羅臼岳など」(羅臼岳が一番高く硫黄山へ行くに従い徐々に低くなって)と並んでいます。
湖畔展望台に近づいて行くと、一湖が見えてきました
羅臼岳
『羅臼岳山頂の標高は1660m、知床半島の中で最も高い山です。山頂部には溶岩ドームがつきだしており、山の表面には溶岩が流れた地形が明瞭に確認できます。知床半島で最も新しい火山であり、1996年に活火山に指定されました。
羅臼岳山頂まで、ウトロ側の岩尾別温泉からは片道約5時間、羅臼側の羅臼温泉からは約6時間かかります。』(高架木道・案内板より)
一湖(いちこ)
高架木道からは「一湖」を見ることができます。
『知床五湖の一湖の標高は290m、周囲の長さは約600m、最大水深は約3mです。一湖周辺は昭和40年頃まで放牧地として利用されていました。知床五湖の生物にも人の影響が見られ、買って放流されたフナや移入されたスイレンが確認されています。』(高架木道・案内板より)
尚、「知床五湖」の詳細につきましては「知床五湖公式サイト」をご覧ください。
ご訪問ありがとうございました。
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