『登山日記・紋別岳』ー山頂へ、そして下山-
こんにちは、ご訪問頂きありがとうございます。
今回は、いよいよ「山頂へ、そして下山」ということで、その時の様子を紹介します。
(訪問日:2022年(令和4年)8月下旬)
前回では、「下:4000、上:849」と標識に記された地点まで至り、山頂まで残り1kmを切りました。
紋別岳山頂にはNTT無線中継所(支笏味仙中継所)があり、その保守点検用の舗装道路が登山口から山頂まで造成されていますので、舗装された歩き易い道で道間違い等はまず起こることもないような山行でした。
道路の所々に、そこまで歩き進んできた距離数と山頂までの残り距離数が記されている標示板が立てられてますので、それを目標に励みにしながら登って行くことができました。
支笏湖畔寄りに沿って造られた道が山頂に近づくにつれて、だんだん林の中へ入って行くような感じにに変わっていきました。
↑ 南方向に見えた太平洋沿岸に沿って高い煙突や建物等が見えました
※ 以下の動画の中には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。
ある所で振り向き南の方角を見てみると、遠くに苫小牧方法にある火力発電所のものなのでしょうか? 高い煙突が見えたりうっすらと霞んで市街地の様な建物が見えたりしていました。
↑ 遠くに湖のような水面が見えていました、もしかしてウトナイ湖かな…?
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さらに遠くの景色を見ていると、何やら広い水面の様なものが見えてました。
あの辺りには湖はないはずだから…、と思いながら眺めていたら「そうだ!ウトナイ湖は苫小牧の方にあったな…」と思い出し、「ウトナイ湖かもしれない…」等と思いました。
※ 以下の動画の中には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。
そんなことを思いながら歩いていると、視線の先の方に建物らしき物が見えてきました。
近づいて行くと、白い建物とその周辺に鉄の部材を組み合わせて造った塔の様な物も見えてきました。
↑ ますは、大きな建物の上にニョキニョキと高いアンテナの塔が2本が目に着きました
↑ 少し離れた所に控えめな大きさの丸いアンテナがありました
※ 以下の動画の中には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。
さらに近づいて行くと、建物の上に丸い形をしたアンテナ?がたくさん付いている塔が立っている光景が見えました。
「これは、アンテナ施設が設置されてるという頂上だ」と思い、ついに山頂に辿り着きました
↑ 支笏湖の南側、道の途中でも時々樹木の間から覗いていた支笏湖そして「樽前山」と「風不死岳」がここからはドーンと大きく見えました
↑ 支笏湖の北側、札幌冬季オリンピックで滑降競技の会場にも使われた「恵庭岳」です、頂上部にコブのように出ている所が山頂ですが崩落が進んで危険なためその手前下に仮の山頂が設けられていました
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標高866mの紋別岳ですが、自動車用の道路なので急な傾斜にならないよう九十九折の道で造られ、標高は低くても距離的には長くなっています。
それに緩い坂道とは言っても保安点検用の馬力のある自動車を使ってるでしょうから、それなりに勾配のある所もありました。
↑ 恵庭岳をズームで撮りました、今も噴煙を上げている所があり活火山です
※ 以下の動画の中には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。
とはいっても羊蹄山や十勝岳などのように往復で十数時間もかかるような高山ではないし、初心者でも道に沿って歩きさえすればまず山頂に着くことができる山です。
それに山頂からの眺めがとても良いので、低山と侮ってはいけない山だと思いました。
※ 以下の動画の中には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。
支笏湖周辺には「洞爺湖」などのように「展望台」というものが特にないらしいので、湖全体を眺めるには周囲にある「支笏三山」(樽前山・風不死岳・恵庭岳)とか「五山」(三山に加えて本・紋別岳とイチャンコッペ山)に登って眺めるしか方法はないようです。
↑ 紋別岳(千歳市)山頂標識
紋別岳の山頂標識は、頂上にあるアンテナ施設の建物の陰になっている所にあるので、見逃してしまうかもしれませんし?!三角点も同様です!!
この五山(山によって登る難易度は違うようですが)には、嬉しいことに登山道があるので頑張れば登ることができます。
でも、私はあと一つ「イチャンコッペ山」には登っていませんので…・
↑ 紋別岳山頂の二等三角点「紋別岳」
↑ 画像右側の赤い鉄橋が「山線鉄橋」です
山頂からも支笏湖温泉街から駐車場等良く見えましたが、その建物が立っている近くの支笏湖側に頂上からでも赤く塗られた鉄橋が目立って見えていましたが、その橋の名前を「山線鉄橋」といいます。
支笏湖から千歳川河口に架かる橋で「何てことない橋」かと思って見ていましたが、調べてみるととても歴史のある由緒正しい…?橋でした。
↑ 支笏湖からの水をル要して発電している発電所の施設、この発電所の建設に際しても「山線鉄橋」が活躍したのでしょう?!
1899(明治32)年に北海道官設鉄道上川線(砂川・妹背牛間;現在の函館本線)の空知川に架かる道内最古の鉄橋で「第一空知川橋梁(だいいちそらちがわきょうりょう)」といい、英国式200フィートピン構造ダブルワンレーントラス橋で当時の先端技術が使われた橋だそうです。
輸送量が多くなってきたために橋は1923(大正12)年に架け替えられ、元の橋は1924(大正13)年に王子製紙に払い下げられ「湖畔橋」として現在の場所に移設されました。
千歳川沿いの発電所建設のために造られた「苫小牧~支笏湖間王子軽便鉄道(通称・山線)の鉄橋として使用されました。
↑ 無事に下山し支笏湖温泉街の中に戻ってきました、先ほど登って来た紋別岳の山頂
※ 以下の動画の中には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。
この山線鉄橋は発電所建設資材・製紙用原木輸送だけではなく、千歳鉱山の金鉱石や旅行者の輸送もしたそうで、1951(昭和26)年に廃止されました。
廃止後は歩道橋として観光客、地元の人に利用されましたが、老朽化が進んだため1995(平成7)年から解体修復工事が行われ1997(平成9)年に完成しました。
↑ 支笏湖温泉街駐車場辺りから撮った紋別岳山頂のアンテナ群、恵庭岳、風不死岳とその隣りにある樽前山と樽前(溶岩)ドーム
そんな逸話はこの山に登った時には露ほども知りませんでしたが、今回この記事をまとめるのに調べてみて初めて知ったことでした。
登山には直接関りのないことでしたが良いことを知った思いで、今後支笏湖方面に行くたびにこの話を思い出すことでしょう。
※ ウィキペディアフリー百科事典「紋別岳」「風不死岳」「樽前山」「支笏湖」「恵庭岳」、北海道公式観光サイトHOKKAIDO LOVE!「山線鉄橋」、千歳市公式ホームページ「山線鉄橋」を参考にさせて頂きました。
尚、今回でこの『登山日記・紋別岳』シリーズを終了させて頂きます、ありがとうございました。
ご訪問頂きありがとうございました。
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