『登山日記いぶりの山々』-鷲別岳・登山口から白鳥ヒュッテ-
こんにちは、ご訪問頂きありがとうございます。
この「登山日記・いぶりの山々」シリーズも1座目の「徳舜瞥山」から「ホロホロ山」、「昆布岳」、「オロフレ山」、「紋別岳(伊達紋別岳)」と進んできました。
今回からは、6座目のいぶりの山「鷲別岳(わしべつだけ:室蘭岳(愛称:むろらんだけ)」に登った時の様子を紹介していきます。
そして、1回目の今回は「登山口から白鳥(はくちょう)ヒュッテ」を紹介します。
(訪問日:2020年(令和2年)10月下旬)
その日の車中泊場所と考えていた「道の駅 みたら室蘭」(室蘭市祝津町4丁目16-15)に行く前に、明日の登山口の場所を確認しておこうと思いました。
最初は、登別市の川上公園にある「幌別ダム」の西にある「登山口」から「カムイㇴプリ」を経由して鷲別岳へ登ることを計画していました。
ところが、実際にその登山口に行ってみると「伐採工事のため進入禁止」となっていることが分りましたので、計画を変更せざるを得なくなってしましました。
そこがだめなら、「だんパラスキー場」にある登山口が分かりやすいので、そこから登ることに変更しました。
そのため、「富浦パーキングエリア」で仮眠をとって「登別室蘭インターチェンジ」から登山口へ向かおうと考えていたのですが、それではだんパラスキー場にある登山口までは距離があり過ぎ、かなり早起きして行動開始しないといけなさそうなので止めることにしました。
それであれこれ考えた結果、今回は絵鞆半島(えともはんとう;室蘭半島ともいう)の真ん中辺りにある室蘭駅からさらに西の海岸の端・祝津埠頭(しゅくつふとう)や白鳥大橋(はくちょうおおはし)の東端のループ状の道路を下りて来る所の近くにある「道の駅 みたら室蘭」で一泊することにしました。
↑ 白鳥大橋の寸法と端に使われている「ケーブルバンド」の説明板
道の駅 みたら室蘭は、アニメ映画「名探偵コナン 銀翼の奇術師」に出てきた「白鳥大橋」の記念館に併設されていて、その一帯は「みなとオアシス室蘭」とされています。
1998(平成10)年に白鳥大橋の開通と同時に開駅、2019(平成31)年にリニューアルオープンし、2023(令和5)年に名称が「カナスチールみたら室蘭」となりました。
↑ 祝津埠頭にあった「祝津浸水緑地総合案内板」、防波堤の向こうに「大黒島」が見えていました
「道の駅 」の駐車場の片隅に帆船が台座に乗っている形をした「プロビデンス号室蘭港来航200年記念碑」がありました。
『 「プロビデンス号室蘭港来航200年記念碑」碑文 (碑文より)
1796年(寛政8年)、イギリスの探検航海者、W.R.ブロートン中佐は、帆装スループ型軍艦「プロビデンス号」を率いて北太平洋探検途上、北海道に来航した。彼は美しい室蘭港を発見し、「噴火湾」の名付け親となった。また、津軽海峡を横断、現在の間宮海峡を探検して道の貿易航路を探った。それは彼の1792年のアメリカ・コロンビア川探検と共に、永遠に讃えられるべき世界探検史上の快挙である。
200年の遥かな時を越えて、いめ、勇気ある人々の熱い探検魂が甦る。
世界の海へ夢の帆を張る「プロビデンス号」に栄光あれ! 』
↑ 白鳥大橋をズーム・ズーム
※ ウィリアム・ロバート・ブロートン(William Robert Broughton、1762年 - 1821年)は、ィギリスに生まれ母方の祖父が男爵の家柄。1804年プロビデンス号の探検記録を「北太平洋探検航海記」として出版する。1811年に上官とした。
プロビデンス号は当初「パンノキ」の運搬船として探勝したが、その後軍艦に改修され探検船として活躍した。1796年に内浦湾(うちうらわん;噴火湾(ふんかわん))に面する洞爺湖町虻田(とうやこちょうあぶた)で日本初上陸後、室蘭港に寄港している。
↑ 道の駅みたら室蘭の近くには「水族館」もあります
↑ 「大黒島」のモニュメントでしょうか?
プロビデンス号の乗組員ハンス・オルソンが事故で死亡したため大黒島(だいこくじま)に埋葬されたので「オルソン島」と呼ばれることもある。
※ パンノキ・・・18世紀末頃に大英帝国の植民地管理者や農園主らは奴隷用の安くてエネルギー価の高い食料減としてプランテインやヤムイモに代わってパンノキを求めていた。
※ 以下の動画には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。
↑「大黒島」です、道のように見えているのは「防波堤」で歩いて島に渡ることはできません
※ 大黒島・・・面積0.024平方キロメートル、標高35m、周囲約700m。江戸時代に安全祈願のために「大黒天」を祀ったことからその名が付いたそうです。プロビデンス号のデンマーク人水兵ハンス・オルソンが事故で亡くなった際に、島内に埋葬されたため、オルソン島の名で呼ばれることもあります。
※ 以下の動画には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。
鷲別岳登山口のある「だんパラスキー場」(室蘭市香川町224-1)までは1時間かからないくらいの距離で近くにはコンビニがあり、何よりも「室蘭温泉ゆらら」(室蘭市絵鞆(えとも)町4丁目2番17号)がすごく近くにあるので、この上ない条件の宿泊地でした。
ということで、登山前日はコンビニで夕飯の買い出しをし温泉で汗を流し翌日の早朝登山に備えました。
↑ 「幸福の鐘」、私はもちろん鳴らしましたよ!幸せに!
※ だんパラスキー場は、室蘭岳(鷲別岳)標高911mにあり、室蘭港を一望できます。室蘭市唯一のスキー場でコースは2種類あり、1コース450m、2コース700mの初心者・中級者向けのコースです。ナイター設備もあり、レンタルもありますので手ぶらでスキーやスノーボードを楽しむことができます。ゲレンデ食堂では、室蘭名物「カレーラーメン」を味わうこともきます。
鷲別岳は室蘭市の北側にあり、紋別岳と来馬岳の間にあり、地元の方たちは愛称の「室蘭岳」と呼んだりしているようです。
↑ 室蘭港を挟んで対岸は「伊達市(だてし)」になります
鷲別岳の標高は911.1mで、その登山コースには4コースあります。
だんパラスキー場コース(西尾根コース、夏道コース)、幌別ダム(登別市)の西側にある登山口から「カムイㇴプリ」経由のコース、室蘭市水元コース、滝沢コース牛舎奥林道があります。
↑ 「プロビデンス号来航200年記念碑」です
スキー場コースというと、過去の登山経験「手稲山登山」や「富良野西岳登山」という「えらい急登で厳しいコース」というイメージがあって躊躇したのですが、よくよく調べてみるとスキー場を登って行くコースではないことが分りました。
登山口がスキー場の傍にあるというだけでスキー場のゲレンデを登って行く訳ではないようなので安心しました。
だんパラスキー場の駐車場に登山口があって、「白鳥ヒュッテ」という小屋から先に「西尾根コース」と「夏道コース(南尾根コース)」に分かれています。
西尾根コースを行くと「856mピーク」と「岩塔」を経由して鷲別岳山頂に至ります。
計画段階では「856mピーク」と「岩塔」にも魅力を感じましたが、夏道コースの「水神社」と「ガンバリ岩」にも惹かれて迷いました。
今回は「鷲別岳山頂」からその隣りにある「カムイㇴプリ山頂」へも行こうと思っていました。
そこで登山コースとして、「西尾根コースから鷲別岳へ向かい、さらにカムイㇴプリ山頂まで行って、鷲別岳まで再び戻り夏道コースを下山する」というコースも考えられましたが、自分の体力と脚力から時間的に明るいうちに帰って来られるかが心配でした。
検討した結果、夏道コースで上り鷲別岳からカムイイワオへと行って鷲別岳まで戻り、時間と体力に余裕があったら尾根伝いに856ピークまで行き西尾根コースを下山する、というコース計画にしました。
資料を基に全登山の所要時間を計算してみると、駐車場から白鳥ヒュッテまでは約15分、白鳥ヒュッテからガンバリ岩まではさらに15分、ガンバリ岩から鷲別山々頂までは約50分、鷲別山々頂からカムイㇴプリ山頂までは約90分、戻って90分、西尾根コース登りで約90分だから下りだと半分くらいか?、合わせると一般的な人のタイムで約5時間ちょっとということになりました。
午前6時に登山口を出発することにして、遅~い私の足で登って行っても日没までには余裕で下山できるだろう、と考えました。
室蘭市街地からなら15分ほどでいけるという「だんパラスキー場」ですが、車中泊をした道の駅は室蘭駅のにしの端「祝津埠頭(しゅくつふとう)」近くにあるので、慣れない道を探しながら向かったので約1時間ほどでスキー場駐車場に着きました。
鷲別岳への登山口は、その駐車場のすぐ近くにありましたし、案内板や標示板も立っていて直ぐに分かりました。
登山者用の駐車場はスキー場ゲレンデの建物前の駐車場より少し手前・下の方にあり、とても広い駐車場でした。
私は、早々に身支度を整えて登山道の中へ進んで行きました。
私の遅い足でも20分位で「白鳥ヒュッテ」と思われる木造の小屋に着き、少しの間周囲の様子などを眺めていました。
その小屋の傍に入山届を記入する冊子が入った箱がありましたので、早速記入をしてこの先どんな風景が見られるのか期待しながら登山道を進んで行きました。
※ ウィキペディアフリー百科事典「 鷲別山」「道の駅 みたら室蘭」「むろらん温泉ゆらら」「だんパラスキー場」「プロビデンス号」「パンノキ」「ウィリアム・ロバート・ブロートン」「白鳥大橋」「大黒島」、胆振総合振興局サイト「登ろういぶりの山―山のぼり町巡りガイド」、室蘭市ホームページ「室蘭市」「プロビデンス号について」「白鳥ヒュッテ」「室蘭市だんパラスキー場」「白鳥大橋記念館 [道の駅 みたら室蘭] について」を参考にさせて頂きました。 ご訪問頂きありがとうございました。
紋別岳・山頂 ⇦⇦⇦ 今 回 ⇨⇨⇨ 次 回(準備中)
※青字部分をクリックすると、そのページが表示されます。
※これまで掲載した記事をご覧いただくには、「ホーム」ページの「インデックス」をご利用ください。