『オホーツク~知床の旅』-キムアネップ岬、能取岬-
こんにちは、ご訪問頂きありがとうございます。
今回は、「キムアネップ岬、能取岬」(常呂郡佐呂間町)を紹介します。
(訪問日:2019年(令和元年)9月下旬)
私事ではありますが、体調を崩してしまいしばらくの間入院していたためブログの更新が遅れてしまいました、大変申し訳ありませんでした。
歳はとりたくないもので身体のあちこちにガタがきているようです、今後ともよろしくお願い申し上げます。
さて、前回は「サロマ湖アッケシソウ群落」(佐呂間町)をしょうかいしましたが、サロマ湖のアッケシソウ群落は観光ガイドなどを見ますと他にも何か所かあります。
この年は何故かあまりアッケシソウの紅葉の状態が良くない年のようで、植物・生き物ですからそういうこともあるのかな?と思いました。
今回はキムアネップ岬(佐呂間町)、能取岬(網走市)を紹介します。
サロマ湖展望台の後、道の駅サロマ湖に向かいましたが、もう少し日暮れまでに時間がありましたのでもう少し足を延ばして「キムアネップ岬」まで行ってみることにしました。
キムアネップ岬
キムアネップ岬(佐呂間町)はサロマ湖畔の東の方にあり、道の駅サロマ湖より約10㎞ほどです。
サロマ湖の絶景ビューポイントであり、さらにサロマ湖に沈む夕日は日本に数ある夕日の名所の中でも大変美しいとの定評があります。
「キムアネップ」とはアイヌ語で「細長い山」の意味でサロマ湖に突き出た細長い形に由来しているそうです。
サロマ湖は原生植物の宝庫で、大地を真っ赤に染めるサンゴソウ、ヒオウギアヤメ、ハマナス、センダイハギなど多くの種類の植物が咲き乱れます。
『 網走国定公園 (案内板より)
キムアネップ崎野営場のご案内
サロマ湖の東南にまるでテラスのように伸びているキムアネップ崎。ここは、サロマ湖に沈む夕日を望むことができる絶景ポイントです。
また、この野営場周辺では、初夏から秋にかけて、アオサギや支シギ・チドリ類など多くの野鳥や、ハマナス、エゾスカシユリ、アッケシソウなど約50種類の野生植物を見ることができます。
この豊富な自然を楽しむため、約1kmの遊歩道がありますのでご利用ください。
環境省・北海道 』
また、秋や春にはサロマ湖に飛来し羽を休める白鳥の姿も見ることができます。
私が訪れた時にはちょうど何かの催し物の開催時期が近かったようで道道858号線(道道キムアネップ岬浜佐呂間線)沿いのパーキングエリアにはその準備機材が置かれてありました。
※ 以下の動画の中には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。
キャンプ場があり、炊事場2か所、トイレ1か所、駐車場(200台)、休憩場(バリアフリートイレ1基、有料コインシャワー男女各2基)、公衆電話などが設置されています。
夕暮れが近づいていましたので、10分ほどで1周回れるという遊歩道がありましたが、その入口辺りまでで戻らせてもらいました。
『 キムアネップ遊歩道のご案内 (案内板より)
この遊歩道は延長約1㎞あり、動植物を観察しながら歩くと、およそ30分で周回することができます。
遊歩道からは初夏から秋にかけて、ハマナス、エゾスカシユリ、アッケシソウなど約50種類の植物を観察することができ、また、道沿いや湖では数多くの野鳥もみることができます。
環境省・北海道 』
能 取 岬
能取岬(のとろみさき)オホーツク海に突き出た岬で、その突端には灯台と管理事務所があります。
岬の西側は能取湖、常呂漁港があり、北側にはオホーツク海が広がり、東側には斜里町海岸の先に知床半島が伸びていて知床連山が眺められます。
「のとろ」とは、アイヌ語で『ノッ・オロ』(みさき・のところ)に由来しています。
※ 以下の動画の中には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。
能取湖畔からオホーツク海沿岸を走っていると、オホーツク海に突き出ている能取岬の突端までの様子が見えてきて、波押し寄せる海と岬の壁面の様子が気に入って道端に車を停めカメラを向けてしまいました。
岬の根本辺りから突端にかけて牧場の草原が広がっていて、放牧されている牛たちがゆっくりと草を食んでいる姿に癒されました。
※ 以下の動画の中には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。
ロードマップを見ると、能取湖の東岸を走り能取岬を回って網走市につながる道道76号線を「美岬(みさき)ライン」とありました。
9月の中頃にここを走ると、能取湖面が赤いサンゴソウで真っ赤に埋め尽くされるそうなのですが、その年のよっては咲き方に波があるように思いました。
※ 以下の動画の中には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。
※ 以下の動画の中には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。
美岬ライン途中から牧場の中をオホーツク海を正面に見ながら岬灯台へ向かう真っ直ぐな道も走っていて楽しくお薦めです。
オホーツク海を北に見ながら能取灯台に向かって走って行くと、草原の手前にある広い駐車場に着きました。
そこから灯台までは歩いて行くことになります。
能取灯台は1917(大正6)年に建設された八角形の外観が特徴的な灯台です。
私が今まで見てきた灯台はだいたい円柱形の物が多かったのですが、この能取灯台は江戸時代に幕府から雇われたフランス人技師が設計した形を受け継いできたものだそうです。
また、赤と白のストライプ模様の灯台もよく見ますが、この能取岬灯台は白と黒のストライプで塔の高さは約21m、海面からの高さは57mもあります。
↑ 『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』 A Crowd of Three 撮影地 (孤児院でr兄弟のように育った若者たちが、過酷な労働環境で働かされている解体現場の仕事にいら立ちを募らせ、人生の新たな一歩を踏み出そうとする青春ストーリー。)
ここ能取岬は、ロケ地となって多くの映画やドラマ、CMなどが撮影されたそうです。
堺雅人さん主演の「南極料理人」、吉永小百合さん主演の「北の桜守」、嵐が出演したJALのCMなどのロケ地となったそうです。
能取岬に至る道路は、阿部寛さんが出演したトヨタの「プリウスPHV」のCMのロケ地になったそうです。
↑ 『子ぎつねヘレン』 Helen The Baby Fox 撮影地 (北海道の大地を舞台に、目と耳が不自由な子ぎつねと東京から引っ越して来た少年の心の交流を描いたヒューマンドラマ。)
↑ 『南極料理人』 The Chef of South Polar 撮影地 (南極観測隊に料理人として参加した、西村淳原作のエッセー「面白南極料理人」を映画化した癒し系人間ドラマ。)
特に私は映画「南極料理人」が好きで何回もDVDを借りて来てみたのですが、見渡し限りの雪原が印象的なあの映画は南極に行ってロケしたとばかり思っていました。
夏場は青いオホーツク海が覗いていますが、例年1月下旬から3月上旬頃まで岬の眼下に流氷が接岸するそうなので、ここなら見渡す限りの雪原風景も撮影できそうに思いました。
↑ 「オホーツク網走マラソン」の看板、直前なのか?直後なのか?分かりませんでしたが、マラソン大会の「給水・給食」場としてこの辺りが使われたようでした。
能取灯岬・灯台周辺は広い広場になっていて、きれいに整備された芝生が広がり歩きやすかったです。
所々には東屋やテーブルとベンチもありましたので、広い公園内で歩き疲れた時には腰かけて休むこともできました。
※ 以下の動画の中には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。
『 網走国定公園 能取岬案内図 (案内板より)
能取岬は、砂浜の海岸線が続くオホーツク海にあって、知床半島(斜里町・羅臼町)、神威岬(枝幸町・浜頓別町)と並び断崖絶壁がせりだしたところで、アイヌ語の「ノッ・ホロ」(岬・の所)に由来しています。
早春、眼下の岩礁地帯ではゴマフアザラシが、丘陵地帯ではキタミフクジュソウの黄色い花が目につきます。
初夏、断崖の斜面にはエゾカンゾウが咲き、ノビタキやカワラヒワなどの野鳥たちが子育てのために飛び回っています。
秋、紅葉が終わる頃、隣接する牧場ではエゾシカの群れを見かけます。
冬、寒さが一段と厳しくなる1月下旬頃、アムール川河口付近で発生した流氷が南下し、能取岬周辺はその流氷で埋め尽くされます。
このように、ここでは四季折々の自然を楽しめます。 』
『 能 取 岬 灯 台 (案内板より)
~八角形の灯台~
灯台は、西洋文化の光とも言われるように、日本が鎖国時代から戒告したときのシンボルとして崇められていました。
能取岬灯台は1917年(大正6年)に建設されましたが、外観は八角形をしており、これは江戸時代に幕府から雇われたフランスの技師、ヴェルニーが設計した灯台の名残が受け継がれたものです。
この施設の異常を発見したときや、海上における遭難、その他何か気づいた点がありましたら、下記の管理事務所までrお知らせください。
位置 北緯 44度06分44秒
東経 144度14分35秒
光り方 単せん白光 毎8秒に1せん光
光の強さ 110,000カンデラ(1カンデラはろうそく約1本分の明るさです)
光の届く距離 19.5海里(約36キロメートル)
高さ 地上から灯台頂部 約21メートル
水面から灯火 約57メートル
管理事務所 第一管区海上保安本部
紋別海上保安部
電話 ◇◇◇◇-〇〇-△△△△ 』
※ 以下の動画の中には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。
↑ 「オホーツク海と知床連山が美しく見える能取岬」の表示板。
↑ 表示板の斜里岳と実際に見えた斜里岳の画像。
↑ 表示板の海別岳と実際に見えた海別岳の画像。
公園は灯台の東の方、崖下に見える海岸に沿って広がっていましたので、海を眺めながら行ってみました。
この辺りは「断崖絶壁」というほどでもありませんが、柵がありましたので崖下に落ちる危険はありませんでした。
でも、「もし落ちたら危険だし、登ってくるのは非常に体力を使うだろうな」と思いました。
ふと崖下の海岸沿いに目をやると、ローソク岩のような奇岩が目につきました。
北海道余市町の海岸から見られる有名な「ローソク岩」(豊浜町の沖合約500メートルの海上に45メートルを超える高さの岩)ほどではないけ北海道の海岸には俗に「ローソク岩」のような奇岩があちこちに見られます。
そんなローソク岩のような岩がここにもあることを知って、激写してしまいました(ここではその一部を掲載)。
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※ 以下の動画の中には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。
能取岬周辺の岩礁地帯はアザラシの生息場所でもあるそうで、運が良ければその姿を目にすることができるらしいです。
私は残念ながら籤運からそういった運まで縁がないらしく、これまで遭遇したことはこの時も含めて1度もありません。
オホーツクの塔
ローソク岩似の奇岩からさらに東へ歩いて行くと、ポツンと何やら塔のような物が見えてきました。
近づいて行くとやはり塔で、本郷新氏が製作した「オホーツクの塔」でした。
高さ10mほどのコンクリート製で、二本の柱と柱の3分の1位の高さの漁民の像、さらにその上の方に1匹の鮭が泳いでいるような塔で1978(昭和53)年に建立されたそうです。
私は、広い広い草原の中にポツンと一つ何気なく置かれている塔に意外な感じを受けてしまいました。
塔の背景には青い空と青く大きなオホーツク海が広がっていて、私は思わず松山千春氏の歌「大空と大地の中で」(はてしない大空と~♬~広い大地のその中で~♬~)や「オホーツクの海 」(静かに沈む夕日~♬~ オホーツクの海に~♬~)が浮かんできました。
※ 文化庁サイト「文化遺産オンライン『佐呂間湖畔鶴沼のアッケシソウ群落』」、湧別町サイト「サンゴ草群生地(鶴沼原生花園)」、オンライントラベル株式会社サイト北海道ラボ「海辺で紅葉するサンゴ草!真っ赤に染まるオホーツクの秋を見に行こう」、ウィキペディアフリー百科事典「アッケシソウ」を参考にさせて頂きました。
ご訪問頂きありがとうございました。
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