『登山日記・藻琴山』-スカイライン遊歩道登山口へ-
こんにちは、ご訪問頂きありがとうございます。
今回から北海道東部にあり日本最大のカルデラ湖である屈斜路湖の北に位置している「藻琴山(もことやま)」に登った時の様子を紹介していきます。
私が藻琴山を訪れたのは2021(令和3)年9月上旬で、早いものでもう2年前のことになってしまいました。
※ 出かけて行った順にその様子を紹介するようにしているのですが、筆が遅く作業にも時間がかかってしまい更新時期がどんどんずれ込んでしまっています。つたないブログに訪れて下さってお読み頂けている皆様には大へん申し訳なく思っております。今後ともよろしくお願い申し上げます。
山は動きもしないですし、無くなりもしないので現在の藻琴山も当時の様子とそう変わっていないと思いますのでお付き合いのほどよろしくお願いします。
↑駐車場の傍にあった標示板「ペンケトー鳥獣保護区区域図」です
予てから登ってみたいと思っていた「藻琴山」と「斜里岳」でしたが、なかなか私の休みと天候の条件が合わずその機会をうかがっていました。
そんな中で天気予報を見た限りではありますが、やっとそのチャンスがやってきました。
↑駐車場から展望台に行く坂道です。
予報は良くても現地に行くと雲が多かったりと期待外れの時も多々ありましたが、時は9月に入っていましたので所要時間がかかりそうな(私の場合は特にかかります)斜里岳登山は「私にはタイムリミットかな」と思っていました。
斜里岳はオホーツク海に面した斜里町・清里町・標津町に跨っている山で、藻琴山は弟子屈町・小清水町・大空町にまたがっている山です。
↑もうだいぶん前に営業を停止してしまった施設、老朽化が著しいです。
2連休前日の勤務後に出発し道東自動車道を利用して道東の足寄町の道の駅で前泊し、早朝に出発して阿寒湖畔を通って弟子屈町へ、そして摩周湖と屈斜路湖の間の道を北上し一座目の山・藻琴山に登ります。
藻琴山登山の標準的なタイムは約1時間45分(上り1時間、下り45分)ということなので、登山口のあるハイランド小清水725に昼頃に着いても午後3時頃には下山して来れます。
↑立ち寄る観光客が減ってしまったからでしょうが、廃屋になって寂しい限りです。
その後、斜里岳登山口・清岳荘のある清里町の道の駅で一泊し翌日早朝に登山開始、夕方には下山し帰路も自動車道を利用して帰宅、という計画を立てていました。
今回の登山のメイン・斜里岳登山は標準的なタイムで往復で7時間10分(上り4時間20分、下り2時間50分)、私なら8時間から9時間はかかりそうです。
↑ これはずっと変わらずに立っています「双湖台」の標示板。
上述の計画通りに進めることができたら藻琴山・斜里岳の二座登頂はそう難しいことではない、と思い出かけて行った次第です。
(訪問日:2021年(令和3年)9月上旬)
前置きが長くなってしまい申し訳ありません。
それでは今回の「スカイライン遊歩道登山口へ」の様子を紹介させて頂きます。
双湖台
私が道東方面への旅でよく利用させてもっているコースは、狩勝峠を越えて新得町~鹿追町~上士幌町~足寄町~釧路市(阿寒湖畔)~弟子屈町へ至るものでした。
弟子屈町は摩周湖や屈斜路湖の近くにあり道東の中ほどの位置にあって、そこからオホーツク海方面や太平洋方面、根室海峡方面に行くにも都合が良いと思っています。
今回の藻琴山登山・斜里岳登山に際してもそのコースを辿りました。
↑北海道の形をしているという「ペンケトー」です。
↑ペンケトーのズームです。
このコースの阿寒湖畔から弟子屈町へ向かう途中(阿寒横断道路・国道241号線)に「双湖台」と「双岳台」があり、悪天候の時以外はだいたい立ち寄ってそこからの眺望を楽しんできました。
双湖台は道路の脇に駐車スペースがあり、そこから坂を少し登った所が展望台となっています。
↑ズーム、ズーム!
展望台から見下ろすと大樹海が広がっておりアイヌ語で「パンケトー」(上の湖)・「ペンケトー」(下の湖)の二つの湖、西の方角には雄阿寒岳が眺望できます。
ただ残念なことに手前に見える北海道の形をしたペンケトーはしっかり見えますが、その奥にあるパンケトーはごく一部しか見えません。
阿寒湖の東側に位置するその二つの湖、ペンケトー(0.3㎢)に比パンケトー(2.86㎢)の方が断然大きな湖なのですが、深い森の中・位置の関係でそう見えるのでしょう。
↑さらにしつこくズームズーム!
古阿寒湖(こあかんこ)は今から約17.5万年前と約15.8万年前の噴火でカルデラ湖として誕生しましたが、約1万年前の外輪山である雄阿寒岳(おあかんだけ)の噴火によって古阿寒湖は埋め立てられ分断されて現在の阿寒湖、ペンケトー、パンケトーが誕生しました。
※ 以下の動画には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。また、ズームの際などにピンボケする時がありますがご了承ください。
※ 過去の記事の中で、阿寒湖やペンケトー・パンケトーの画像を掲載しているものがありますので興味のある方は訪れてみて下さい。
●『道東の旅Ⅱ』-双湖台・双岳台-
●『登山日記・雄阿寒岳』-山頂直下から山頂へ-
双岳台
双岳台は前述の双湖台からさらに弟子屈町寄りに進んで行くと、同じように道路の路側に駐車スペースがあって展望地となっています。
双岳台は阿寒横断道路の最高地点(標高747m)にあり別名「永山峠(ながやまとうげ)」とも呼ばれていて、その名の通り噴煙を上げている雌阿寒岳(めあかんだけ)・阿寒富士と雄阿寒岳の両岳を眺めることができます。
↑双岳台前の道路の様子です。
↑双岳台からで手前の大きく見える山が雄阿寒岳、その左横の小さく見えているのが雌阿寒岳と阿寒富士です。
私はこれまでに何度となくここを訪れていましたが、広がる原始林の奥に望まれる夫婦の山と言われる雄阿寒岳(標高1,370m)・雌阿寒岳(標高1,499m)の姿をハッキリ見られる機会はそんなに多くはありませんでした。
↑雄阿寒岳、雌阿寒岳・阿寒富士をズームズーム。
↑雄阿寒岳をさらにズームズームしてみました!
展望地の周囲が霧で囲まれて白い世界であったり、二つの山がある辺りに厚い雲が垂れこめていたり、山全体が白い靄に覆われていたりして、私は見られなかった機械の方が多かった印象です。
↑私の安物望遠デジカメですが、さらに雄阿寒岳の山頂付近をズームしてみました。
だから、車窓から見て「おっ、今日は見えてるぞっ!」という時には、そこを通り過ぎてしまっても戻って、その眺めを楽しむようにしています。
↑こちらは雌阿寒岳をズームしてみました。
ここの道路を走ったことがある方ならお分かりのことと思いますが、ここから弟子屈側は谷底に下っていくかのような勾配8%の急坂のワインディングロードが続く道となっています。
↑雌阿寒岳の左隣りにある阿寒富士をズームしてみました。
※ 以下の動画には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。また、ズームの際などにピンボケする時がありますがご了承ください。
それで、ここ双岳台は眺望を楽しみながら休憩し一息ついて次のドライブに備えるには絶好の場所ではないでしょうか。
※ 以下の動画には風切音や機械音などの雑音が入っていますので、視聴に際しては音量に十分ご注意ください。また、ズームの際などにピンボケする時がありますがご了承ください。
※ 阿寒横断道路(国道241号線)は、道路を開削した当時の釧路土木事務所長永山在兼(ながやまありかね)氏から「永山道路」と呼ばれていました。永山在兼氏は1889(明治22)年に鹿児島県に生まれ、現在の東京大学土木工学科を卒業し、1915(大正4)年に北海道庁に入り各地の土木事務所長を務め道路の新設・改良に携わりました。1948(大正7)年に釧路土木派出所の所長に着任しました。当時、全くの未開だった阿寒湖周辺で観光時代の到来を見越して道路の重要性を訴え道路を切り開いていきました。まず、美幌峠から屈斜路湖を回遊する観光道路等を切り開き、弟子屈から 摩周湖への観光道路建設に尽力しました。ついに弟子屈から阿寒湖畔を結ぶ約40キロの道路を完成させました。けれど、建設予算が大幅に超過し道路の必要性が認められなかったため、永山氏はその後要職にはつけませんでした。現在では、阿寒湖と弟子屈(摩周湖方面)を結び観光などこの地域はなくてはならない道路になりました。以上のような経緯により、阿寒国立公園内の大部分の主要道路は氏により切り開かれました。
登山口・ハイランド小清水725
予定通りに正午前には藻琴山への登山口がある「ハイランド小清水725」に着きました。
藻琴山登山コースにはいくつかありますが、登山道の途中で日本一遅く咲くという「天涯の桜」や「屏風岩」が見られるスカイライン遊歩道コースを選びました。
↑これは下山後に撮ったもので、展望台から見える山などを説明・表示している石板です。
ハイランド小清水725は、藻琴山中腹の標高725mにあるレストハウスで、広い駐車場の一角に藻琴山への登山口があります。
↑石板周辺の様子です。
他にも「長命水」という湧き水の取水設備やトイレ、レストハウスの裏には展望台も整備されています。
↑レストハウスです。
その広い敷地からも小清水高原やオホーツク海、知床連山、屈斜路湖、摩周岳、硫黄山などのすばらしい眺望を見ることができました。
↑スカイライン遊歩道登山口にある「藻琴山案内図」です。
レストハウスではモンベルの商品販売の他、でんぷん団子やラーメンなどの軽食も味わうことができ、藻琴山登山客などがゆっくりくつろげる休憩所ともなっています。
↑入林届の冊子が入っている箱(画像上列)と「藻琴山自然休養林のご利用のお願い」板です。(画像下列)
広い駐車場の片隅に藻琴山についての案内板があり、その傍に入林届の冊子が入っている箱もありました。
レストハウス周辺の散策は下山後の楽しみにすることとして、まずは身支度を整えて藻琴山々頂を目指して出発することにしました。
↑入林届を記入し利用のお願いにも目を通して、登山道入り口から山頂へ向けて出発です!
駐車場から上の方の山並みを見上げて、一段と高くなっている辺りを見て「あの当りが目指す山頂なのかな?」と思いながら「登山口」の標示板を右手に見ながら登山道へ足を踏み入れて行きました。
※ ウィキペディアフリー百科事典「 藻琴山」・「斜里岳」・「双湖台」・「双岳台」・「阿寒摩周国立公園」、川湯ビジターセンターサイト「藻琴山登山道」、大空町サイト「藻琴山トレッキング」、NPO法人きよさと観光協会「日本百名山 シャリだけを登る」、清里町サイト「清岳荘」、草野作工株式会社 サイト「永山在兼(ながやまありかね)~大自然を車で旅する時代へ。観光と道路を結びつけた先駆者~」を参考にさせて頂きました。
ご訪問頂きありがとうございました。
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