『道東の旅Ⅱ』-摩周湖・第1展望台-
こんにちは、ご訪問頂きありがとうございます。
今回も前回にひき続き「摩周湖」(川上郡弟子屈町弟子屈原野、2001年(平成13年)北海道遺産に選定)です。
前回は早朝の摩周湖を紹介しました。今回はその後の摩周湖の様子を紹介します。
ここで改めて「神秘の湖・摩周湖」について紹介します。
摩周湖は弟子屈町から11㎞、川湯温泉から12㎞、阿寒摩周国立公園の東端部に位置し、火山活動によってできた凹部(おうぶ)に水がたまってできたカルデラ湖です。
でも、厳密にいうと「湖」ではなくて「水たまり」なのです。
なぜかといいますと、河川法上の「湖」とは河川からの流入があることがその要件で、摩周湖には出入りする河川がないからです。
その水源は湖面や周辺に降った雨水ということになります。ところが、その水位は過去に多少の増減の変動はありましたが、ほとんど一定の水位を保っています。
雨水等がたまる一方でも水があふれることがないのは、「湖水が地中に浸み込み伏流水となり周辺地域に湧水となって流出しているから」と考えられています。
湖面の海抜は351m、周囲約20㎞、面積19.2㎢(日本で6番目)、深さは最深約211m(日本で5番目:平均水深138m)です。
第1展望台から裏摩周までを長軸としてその距離は6.75㎞、そして摩周湖唯一の島「カムイシュ島」を直角に通る横軸の距離は3㎞となっています。
湖の中央部にあるカムイシュ島(長径110m、短径40m)は、湖面から見えている部分の高さは30m程ですが、実は湖底から高さ240mも盛り上がっている溶岩ドーム(「昭和新山」も溶岩ドームです)の頂上部分なのです。
カムイシュ島は、アイヌ語で「神となった老婆」というを意味です。アイヌの叙事詩「ユーカラ」に「カムイシュの伝説」があります。以下簡単に紹介します。
『コタンの酋長がだまし討ちにあい殺されてしまいました。酋長の母は、孫と二人で闇に紛れて逃げました。ところが逃げ惑ううちに孫を見失ってしまいました。愛する孫と離れ離れになった老婆は幾日も探し続けました。摩周湖の畔に来た老婆は摩周の神に一夜の宿を乞い許されました。しかし、疲れ果て力尽きた老婆は小島となってしまいました。それがカムイシュ島です。
そうして摩周湖に人が訪れると老婆は孫がやってきたとうれし涙を流し、この涙が雨や霧となって摩周湖に降らせるのだそうです。』
最近こういう話を聞くと、思わずジーンと来て目がウルウルしそうになるのは、歳のせいなんでしょうか…?
「霧の摩周湖」という歌があるくらいで、摩周湖と「霧」は切っても切れない存在です。
一年のうちで6月から8月にかけて霧が多いそうです。そこで、霧にまつわる面白い「噂」あるいは「都市伝説
」というのがありますので紹介します。
・カップルで摩周湖を訪れた時、霧で湖面が見えなければ関係が長もちする。
・未婚者が霧のかからない摩周湖を見ると婚期が遅れる。
・金持ちが摩周湖を訪れると霧に閉ざされ、貧乏人が訪れると晴れる。
私はこれまで5、6回ほど摩周湖を訪れていますが、「晴れ・霧の割合」は半々くらいです。
春よりも夏の方が「霧の摩周湖」が多かったような気がします。
「摩周ブルー」と呼ばれる摩周湖独特の深い青色は、世界有数といわれるその湖水の透明度にあるのかもしれません。
1931年の測定値では世界一の透明度でしたが、最近の測定ではバイカル湖に次いで2位になっています。
湖の南東部に標高857mのカムイヌプリ(摩周岳)があります。
湖の周囲は、湖面との比高が150~350mの急斜面のカルデラ壁に囲まれています。たいへん危険ですし、許可なく立ち入ることはできません。
摩周湖の展望台には、第1展望台と第3展望台、そして裏摩周展望台があります。
第1展望台は、標高550m、湖面から約200m、摩周温泉から一番近く、一番高い所にある展望台です。ここからはカムイヌプリ(摩周岳)をはじめ、カムイシュ島や正面の遠くの方には斜里岳も見ることができます。
また、振り向くと広大な根釧原野(こんせんげんや)や雄阿寒岳も展望できます。
レストハウスやトイレ、駐車場(有料;硫黄山駐車場でも使える共通券、なお冬期は無料)があります。また、カムイヌプリ(摩周岳)への登山道入口もあります。
※ ウィキペディアフリー百科事典「摩周湖」、「弟子屈町観光情報ポータルサイト」を参考にさせて頂きました。
ご訪問頂きありがとうございました。
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