『道央の旅Ⅰ』-神仙沼(しんせんぬま)湿原② 長沼・大谷地-

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長沼 こんにちは、ご訪問ありがとうございます。

 神仙沼湿原の2回目、今回は「長沼・大谷地」です。長沼は、南北に長いヒョウタンのような形をしているそうです。

 また、人造湖なのでコンクリート製の堤防が顔を出していました。駐車場のある遊歩道入口から神仙沼湿原経由で徒歩約30分とのこと。でも、私はちょくちょく立ち止まっては写真を撮る等してましたので、もっとかかりました。

長沼 長沼

長沼 長沼

 長沼は、ダムや貯水池としての役割も果たしているそうです。標高が780m、周囲を原生林に囲まれ、湖の向こうに「チセヌプリ」(1134m)が見えています。

 長沼から近い所では「シャクナゲ沼」や「シャクナゲ岳」(1074m)に、けっこう遠そうですが湯本温泉郷の「大湯沼」や「チセヌプリ」にも道が続いています。

長沼 長沼

長沼 長沼に別れを告げて、神仙沼の方へ戻ります

※「シャクナゲ沼」…シャクナゲ岳へ向かう途中にある沼。周囲を岩と緑に囲まれ、アヤメが群生しています。シャクナゲ岳頂上へ向かう道の途中、白樺山へ向かう分岐点より5分位の所にあります。

※「シャクナゲ岳」…標高1074m、ニセコ連峰中部に位置しています。昔はシャクナゲが群生していたのでこの名が付いたとのことです。山頂からは「チセヌプリ」・「ニセコアンヌプリ」・「羊蹄山」等が一望できます。

※「チセヌプリ」…標高1134m、長沼や湯本温泉郷から山頂まで約2時間。神仙沼や長沼等の湖沼群を眼下に見下ろす眺望がすばらしい。「チセ」はアイヌ語で「家」、長沼からの眺めが「屋根の形」に見えることから名が付いたといわれています。

長沼 長沼

長沼 長沼

 私は、この後「大沼」まで行く計画でしたので、少し神仙沼方面へ戻りました。途中の分岐点で分かれ、しばらく起伏の多い細い山道を歩くとパノラマラインに出ます。

 その道路を横断した所に大谷地駐車場があります(もしかして朝に、神仙沼の入口を通り過ぎてしまい、車をUターンさせた所じゃないの?と驚いてしまいました)。

長沼     長沼

大谷地湿原

 「ここから「大谷地」なのか…?」と、ホッとするのも束の間、そこには赤字で大きく「注意」「遭難事故」「死者」の文字が書かれた大きな看板が立っていました。

 さらに、ハッキリと「単独行動」「無理な入山は絶対にやめましょう」と書かれてありました。

 

 幸運にも天気は快晴に近いくらいに良く、「『単独行動』ではあるけど『無理な入山』ではないよな…」と考えてしまいました。

大谷地湿原 大谷地湿原

 「大 沼 → 45分」の道標もありました。「単純に往復で90分か…」、「起伏の多い山道、草木をかいくぐってここまで来たのに…」、「写真を撮ったり、眺めたり、休んだりしたら更に時間がかかる…、「どうしよう…?」。

 この日はこの後、ニセコから倶知安町に出て、さらに京極町へ行き、道の駅「名水の郷きょうごく」で車中泊をする予定でした。

神仙沼入口 神仙沼入口

 「後悔しないように…」と思いましたが、結局「大沼行き」は中止にしました(駐車場へ戻ると午後5時を過ぎてましたので結果的に、これが正解でした)。

神仙沼入口・ウルシ 「ツタウルシ注意!」の立て札です

 ということで元来た道を歩いて神仙沼遊歩道入口に戻りました。沼に向かう時は気付かなかったのですが、その入口の所にある樹の傍に「ツタウルシに気を付けて!」と書いてある立て札を目にしました。

 「ウルシ」と言えば、近くに寄ったり、見たりするだけでも「ウルシにかぶれる人」がいる、と聞いたことがあります。私は大丈夫でした、やっぱり!そんな繊細な人間では無いみたいです。…そういう問題でも無いか…。

レストハウス 公衆トイレ

駐車場に戻ってみると、レストハウスもトイレもすでに閉まっていました

※大谷地湿原…エゾキンバイ、ヒオウギアヤメ等の高山植物が群生。また、日本でも希少のフサスギナの群落等も見られる山間にある湿原。ニセコパノラマライン(道道66号線)沿いにあり、乾燥化が進んでいるそうです。

※フサスギナ…氷河期時代の生き残りとされ、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧B類に指定されている貴重な植物。ちょっと見にはその辺に生えているツクシやスギナのように見えますが、よく観察すると袴の部分に葉が付いていたり、葉が枝分かれし更にそれが枝分れしていたりします。タケノコ採りの際等には、踏み荒らさないようにして頂きたいものです。

※大  沼…標高850m、ニトヌプリ、ワイスホルン、イワオヌプリに囲まれ卵形の火山湖。エゾサンショウウオ、ザリガニなどが棲息し、道道66号線沿いの大谷地駐車場から徒歩約45分です。

※ツタウルシ…北海道から九州まで日本全国に分布しています。ツル性の落葉木で樹木や岩等に寄りかかるようにして気根(きこん)を出して這い上がります。地面を這っていることもあり、うっかり座るとお尻がかぶれてしまうことになります。

 ウルシ科の植物で、野生のウルシの仲間の中でかぶれる毒成分が最も強い。ウルシの仲間によってかぶれる接触性皮膚炎の特徴は、一部の人だけに発症すること、1~2日後に症状が出ることです。症状は顔や首、手等にかゆみの強い紅斑を生じます。対処法は、かぶれが出たら専門医の治療を受けること。

駐車場 展望台

青空広がる駐車場を後に、   雲?広がる展望台に向かいます

展望台     展望台

展望台 展望台

 駐車場に戻ると、神仙沼遊歩道入口とは反対側、レストハウスの横を通って「展望台」へ向かいました。駐車場から木道を200m程歩いて5分位で行くことができます。行ってみると、驚いたことに濃霧で真っ白、何も見えない状況でした。

展望台 駐車場方向の空には青空が見えるのに…

展望台 展望台

目の前にはパノラマが広がらず、白い霧が広がってます

展望台 展望台

展望台 展望台

こんなことが結構あるのでしょうか?   展望台の柵の所に写真や絵が設置してありました

展望台 こんな景色が広がっているはずなのに…

 もし晴れていたら、岩内平野から日本海、さらには積丹半島までも見渡せるとのことで、誠に残念でした。それにしても不思議です、道路の反対側の神仙沼、長沼、大谷地は青空の下きれいに見渡せたのに。

 ご訪問ありがとうございました。

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