『道北の旅Ⅱ』-金環日食観測記念碑・礼文空港・久種湖畔-

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久種湖 こんにちは、ご訪問頂きありがとうございます。

 今回は、礼文島の南に位置する香深港から道道40号線を北上し金田ノ岬を目指しながら、その途中で立ち寄りました「金環日食観測記念碑・礼文空港・久種湖畔」の様子を紹介します。

          (訪問日:2019年(令和元年)7月下旬)

 前回は、礼文島の玄関口・香深(かふか)港から新桃岩トンネルを抜け「桃台猫台」へ、そこから元地(もとち)海岸線に沿った道路を北上し「メノウ浜」、「地蔵岩」まで行きました。

 地蔵岩から先は道路がないので、引き返し新桃岩トンネルを再度抜けて国道40号線に出て北上し香深港も通過し、さらに先へと進んで行きました。

   金環日食観測記念碑

 香深市街地から約3㎞ほど走った所の海岸側の路側帯にちょっとした駐車スペースがあり、その駐車場の端にこの「金環日食観測記念碑」がありました。

 時は1948年(昭和23年)5月9日、太平洋戦争が終わった3年後で当時の日本はGHQ(米国進駐軍)の支配下にあり、人の移動や機材の運搬などが自由に行えなかった頃に様々な困難を克服しながら金環日食の観測が行なわれました。

 日食には皆既日食、金環日食、部分日食があり、太陽が月によって覆われて太陽が欠けて見えたり、あるいは全く見えなくなったりする現象です。

金環日食観測記念碑 金環日食観測記念碑

 皆既日食は月によって太陽が完全に隠される現象で、太陽の周りのガス層であるコロナや、太陽の表層部分にコロナ中に突出したプロミネンスなどが観測できます。

 金環日食は月が太陽を隠し切れずに月の周りに太陽がリング状にはみ出す現象です。

 なぜこの金環日食が見られるかと言いますと、月の公転(地球の周りを回る運動)軌道は円ではなく楕円形になっていて地球に近い時と遠い時があります。

 月が地球に近い時に起きる日食が皆既日食で、遠い時(見かけの月が小さくなる)に起きる日食が金環日食です。

金環日食観測記念碑 金環日食観測記念碑

 次回金環日食が見られるのは2030年6月1日で、日本国内で見られる可能性があるのは北海道だけだそうです。

 また、皆既日食は2035年9月2日で、能登・富山・長野・前橋・宇都宮・水戸など北陸から北関東にかけた一部の地域で見られるそうです。

   礼 文 空 港

 礼文空港は礼文町船泊村幌泊にあり日本最北端の空港ですが、現在は休港中の空港となっています。

礼文空港へ 礼文空港へ

 二つの角のようになっている島北部のうち北東部の金田ノ岬付近にあり、面積11ha、標高約27m、800m×25mの滑走路1本、小型プロペラ機2機収容できるエプロン、滑走路南側に一部2階建ての平屋建てターミナルビルを持つ三方が海に囲まれている立地の空港です。

礼文空港へ 礼文空港へ

 1978年(昭和53年)に開港し日本近距離航空により礼文空港~稚内空港線1往復の季節運航(機材はDHC-6)で開始されました。

礼文空港へ 礼文空港へ

 1984年(昭和59年)には礼文~稚内線1往復が通年運航となり、その後「日本近距離航空」から「エアーニッポン(ANK)」に社名が変更になりました。

礼文空港へ 礼文空港へ

 2003年(平成15年)に唯一の定期便だった礼文~稚内線1往復が廃止、2009年(平成21年)共用休止(2009年から2015年)となり、その後も休止が延長され(2026年3月31日まで)現在に至っています。

礼文空港へ 礼文空港へ

 天候が悪化するとフェリーが運休し本土から孤立してしまうため、住民が熱望していた空港でした。

※ 1962年(昭和37年)に「利尻空港」が、1974年(昭和49年)に「奥尻空港」がそれぞれ開港していました。

礼文空港へ 礼文空港

 三方を海に囲まれた立地ということで強い横風により欠航も多く、礼文~稚内線廃止までの約25年間の平均搭乗率が約20%と低迷したため唯一の路線が廃止されました。

   久  種  湖

 久種湖(くしゅこ)は、礼文町にある淡水湖で最北端の湖です。

 名前の語源はアイヌ語の「モスリート」もしくは「クシケント」とされ、「山越えする沼」の意味であり、利尻礼文サロベツ国立公園に含まれ、環境省により重要湿地の一つに指定されています。

久種湖 久種湖

 船泊湾(ふなとまりわん)内に発達した海岸砂丘の内側約200m地点にあり、湖の東と西に低い山があり、南方には湖岸に小規模の湿地帯が広がっています。

久種湖 久種湖

 ミズバショウの群生地として有名で、コイ・フナ・アメマス・ワカサギ・ウグイ・ヌマガレイ・トゲウオ・ドジョウ・ヤツメウナギ・ザリガニ・タニシなどが生息し、冬にはハクチョウやマガモ・ヨシガモなどが飛来する。

久種湖畔キャンプ場 久種湖畔キャンプ場

 湖に隣接してキャンプ場や展望台があり、湖を一周する遊歩道もあります。

 また、湖の西岸には「チャシ跡」があり、久種湖の悲愛伝説もあるそうです。

※ チャシ・・・アイヌ語で「柵囲い」を意味し、砦(とりで)、祭祀の場、見張り場などの多目的な用途で使われたとされています。

久種湖畔キャンプ場 久種湖畔キャンプ場

※ フリー百科事典ウィキペディア「日食」・「礼文空港」・「久種湖畔」・「チャシ」を参考にさせて頂きました。

 ご訪問頂きありがとうございました。

 

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