『道北の旅Ⅱ』-神居海岸パーク・沓形岬公園-
こんにちは、ご訪問頂きありがとうございます。
「沓形(くつがた)岬公園、他」ということで、今回も利尻島の観光地を紹介していきます。
(訪問日:2019年(令和元年)7月下旬)
神居海岸パーク
海岸沿いを走る道道108号線の周辺にある景勝地や観光地などを巡る旅、「海の駅おしどまり」から始まり今回紹介する沓形(くつがた)岬公園で「利尻島をぐるり4分の3」くらいまで進んできたことになります。
↑ 道道108号線を走っていたら、磯の香りが車内に立ち込めて来て海岸がやけに近くに感じられるようになってきました。
↑ 道路の直ぐ傍の海岸な波が打つ寄せていて、前方には「神居海岸パーク」らしき光景が見えてきました。
沓形岬公園に隣接している沓形港は、鴛泊港(おしどまりこう)と共にフェリーが寄港する港です。
↑ 「神居海岸パーク」に着きました、見るからに漁師さんが浜辺に腰おろしそこここで仕事をしていそうな雰囲気が漂う所でした。
ロードマップを見ると、沓形岬公園のある「沓形岬」の手前に「神居海岸(かむいかいがん)パーク」があるので、まずはそこに立ち寄ることにしました。
↑ 目の前には、波打ち寄せる海辺が広がっています
↑ ベンチに腰掛けゆっくりとくつろぎながら日本海を見下ろすことができる「カムイテラス」
神居海岸パークは観光マップによると利尻町沓形神居地区にある「体験型の観光施設」で、地元の漁師たちが仕事場として使っていた場所の特性を活かし、この場所でしかできない特別な体験ができる施設として2014年春から運営をスタートさせました。
↑ 楽しい体験の合間に海を眺めながら休むことのできるベンチもあります、おやつを広げながらの歓談なんてのも良いでしょう
↑ 広い広い大海原とその先の水平線と青い空、そして振り返るとどっしりとした勇壮な姿の利尻山、まさに大きな自然に抱かれている心地よさを感ぜずにはいられません!
例えば、漁師さんと同じ方法でウニを採る「うに採り体験」や高級な利尻昆布1本を使いお土産として持ち帰ることができる「利尻昆布お土産作り体験」「かに釣り」などの体験ができるそうです。
※ 以下の動画視聴に際しては、風切音など雑音が入っていますので音量にはご留意ください。
沓形岬公園
神居海岸パークを後にして、道道108号線をさらに北上し沓形岬に向かいました。
利尻島は、何せその真ん中に「利尻山」がドーンと鎮座まします火山島でありますから、島のどこに居ても、どこに行っても利尻山が見えます。
↑ 「沓形岬公園」の駐車場に着きました。
夜空にぽっかりと浮かんで見える「お月さん」と同じですね(もちろん曇りの日や新月の日は見えませんけれど…)。
富士山にも勝るとも劣らないと私は思っている利尻山を駐車場から眺めながら「沓形岬公園」へ向かいました。
利尻島の最西端にポツンと小さい半島のように海に突き出た地形の先にあるのが「沓形岬」で一帯が公園になっています。
↑ 北方向の沖合に見えているのは、利尻島からわずか8㎞程しか離れていない「礼文島」の島影です。
『 利尻島と礼文島~近くて遠い島~ (説明板より)
利尻・礼文両島は、面積の割には多くの固有植物を有するなど、特異な生物相をしています。
また、両島間はわずか8㎞しか離れていないにもかかわらず、どちらかの島にしか生育していない植物がかなりあります。
これらは両島の地質や地形・その生成過程などによるものだと考えられていますが、まだその謎は完全には解明されていません。 』
↑ 一段と高い丘の上に「展望台」があります、その眺めは絶品です。
沓形岬公園は敷地が広く、歩いて回るにはボリュームたっぷり見所一杯の公園です。
『 利尻島の植生~海抜0mから1.721m~ (説明板より)
利尻島の植物相については、1888年以降多くの研究者によって調査が行われてきましたが、舘脇操博士は、1941年に512種類の植物を報告しています。
海岸線から山頂まで、高度の変化に伴って実に多くのバラエティに富んだ植物が生育しています。
見返台からは、利尻山の西海岸から山頂までが間近に一望でき、樹木などの高度による棲み分けを良く観察することができます。 』
『 利尻島の形成~数回にわたる火山の歴史~ (説明板より)
標高1721mの利尻山は、いくたびにもわたる火山活動の噴出物が積み重なってできた「成層火山」で、およそ70万年前から9万年前ぐらいの間に、現在の山の主要な形が形成されたと考えられています。
沓形から鴛泊にかけて広く見られる玄武岩質の熔岩は、7~3.7万年前に流れ出た「沓形熔岩」で、粘性が低く、細かい穴があいているにが特徴です。
島内ではこのほかにも火山活動によってできた地形を多く観察することができます。探してみて下さい。 』
『 想い出の「出船の港」 (説明板より)
出船の港 時雨音羽作詩/中山晋平作曲
ドンと ドンと ドンと 波のり越えて
一挺 二挺 三挺 八挺櫓で飛ばしゃ
波はためそと ドンと突きあたる
ドンとドンとドンと ドンと突きあたる
エッサ エッサ エッサ 押し切る腕は
みごと黒がね その黒がねを
波はためそと ドンと突きあたる
ドンとドンとドンと ドンと突きあたる
風に帆綱を きりりとしめて
舵を廻せば 舳(へさき)はおどる
おどる舳に 身をなげかけりゃ
夢は出船の 港へ戻る
吹込・・昭和二年一月二十八日
注釈 この歌詞は藤原義江様が歌われた詩を紹介しております。
詩碑の由来
故時雨音羽氏は、この沓形港北方二・四キロの新湊で生まれ育ち、青年期に出京、法律を学んだが、この出船の港を処女作に数々の名作を生み歌謡界の草分けとして、活躍していた。
出船の港は、東京丸の内のもと、神田橋きわにあった大蔵省で出来たもので あるが、素材は、氏の少年時代のこの海岸の漁況が主体をなしている。
この歌は続いて発表された「ほこをおさめて」とともに、中山晋平氏の名曲として名高く、藤原義江氏によって広く各国に紹介されて、どんと、どんと、という名で多くの人々に愛唱され、今では日本代表民謡のの一つに数えられている。
ここにこの碑を建て氏の業績をながく記念する。
利尻町 』
『 十六景スタンプラリー 一 景 (表示板より)
「考える山」
島とは… 海とは… 人とは…
問いかけの岩 天に積み
詩・原子 修
大地にしっかりと根を張りつつ
おのれを確かめて生きようとする
利尻山の、考えぶかげな姿です。 』
公園内の小高い丘の上には展望台があり、ここから見る利尻山もすばらしく、また日本海に浮かぶ礼文島も見ることができます。
沓形岬灯台は塔高12m、灯高24m、初点灯が昭和27年5月、光達距離13海里の赤白塔の灯台です。
灯台の周辺はキャンプ場になっています。
公園内には八角形した建物「沓形岬ミニビジターセンター」があり、季節になるとクロユリなどの花が咲き、夕陽がとても美しいビューポイントでもあります。
ミニビジターセンター内には四季折々に変化する利尻島の自然や島を紹介するビデオなどの資料が展示されています。
『 利尻礼文サロベツ国立公園 (案内板より)
沓形岬公園 (くつがたみさきこうえん)
利尻山から礼文島までを一様に見渡せる場所として人気があり、園内では、季節によってクロユリ、エゾカンゾウ、チシマフウロ、ハマナスなどの海岸植物の花々を見ることができる。利尻出身の作詞家「時雨音羽(しぐれおとわ)」の詩碑があります。「出船の港」の歌詞に、「どんとどんとどんと波乗り越えて」とあることから、地元では沓形岬を「どんと岬」と呼ぶ。キャンプ場、ミニビジターセンターが隣接している。
沓形岬園地
沓形岬は利尻島の最西端に位置する小さな岬で、岬の台地は利尻山の火山活動で流れ出た「沓形溶岩」と呼ばれる穴の開いた特徴のある溶岩からできています。海辺には奇怪な形の溶岩(溶岩塚)が林立し、わずかな平地にハマナスをはじめさまざまな海浜植物が自生しています。園地中央部の草地にはコヨシキリ、ノビタキなどの野鳥も生息しさえずりを聞かせてくれます。
見返台園地
沓形コース登山口に近い標高500mほどの見返台園地展望台に立つと、海岸線から利尻山の山頂部までを一望でき、樹木の種類が標高によって変化していく「すみ分け」(樹木の垂直分布)がよくわかります。園地周辺には本州では高山に分布するハイマツ群落やホシガラスも見られ、動植物を通して利尻島の独特の環境を実感することができます。
利尻島の草花
礼文島とともに花の島として知られる利尻島は、海洋の中のコニーデ型高山(成層火山)という特異性によって、リシリヒナゲシに代表される固有な種を生み出しました。さらに山麓に広がる樹林帯、草原、沼地、岩礫地など多様な環境と、厳冬期の厳しさなど独特の風土が、長い年月をかけ豊かな植物相を作り上げました。 環 境 省 』
沓形岬の北側にあるのが「沓形港」、礼文島の香深を結ぶフェリー(シーズン中のみの営業)が停船するフェリーターミナル(乗船券発売窓口、待合室、売店が設置)があります。
※ 利尻島観光ポータルサイト「りしぷら・沓形岬公園 」、フリー百科事典「ウィキペディア・沓形岬公園」を参考にさせて頂きました。
ご訪問頂きありがとうございました。
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