『登山日記・利尻山』-コース合流点付近-
こんにちは、ご訪問頂きありがとうございます。
今回は、「コース合流点付近」を紹介します。
(訪問日:2019年(令和元年)7月下旬)
「コース合流点」とは、山頂の手前で「鴛泊(おしどまり)コース」と「沓形(くつかた)コース」が合流する地点のことです。
前回では、山頂へ向かうための一つ手前の9合目(しごく当たり前のことですが…)へやっとたどり着くことができました。
そこは標高1410m、標高差山頂まで「あと約300m」の地点、何度となく挫けそうになりながら悪魔の甘いささやきにも乗らずにココまでやってきました。
↑ 避難小屋の小さな赤い屋根(標高1230m)が見えています。
↑ 避難小屋の奥の小高い山の中腹には、「8合目の長官山(標高1218m)が見えています。
山頂のりりしい姿に一時見とれていましたが、利尻山の現実は厳しく看板の「ここから正念場」の文字に心の中の悪魔がまた元気づいてきているように感じました。
↑ 望遠コンデジでの撮影で、ピンぼげなってしまいすいません。
↑ 振り返って、反対側の山頂方向の様子です。
さらに登っていると、尾根道の途中にぽっかりと開いたその小広い9合目の広場が見えてきました。
↑ 私の安物望遠コンデジでもズームすると、ベンチで休んでいる人達の様子が見て取れました。
「ああ、9合目の広場があんなに小さく見える。あそこからこんな高い所まで登って来たんだ…」と実感でき、心の中の悪魔のおつむを一つ「コツン! してやったり」と思いました。
↑ ぐるり周囲を見渡してみると、下界の方には雲海が広がっていて海までは見られませんでした。
天気と運が良いと、この辺りからは沓形港や礼文島なども見えるらしいです。
また、この辺りからは「お花畑」も続いているそうで、体力にも気持ちにも余裕のなかった私ですが、ふと目についた「花々」を撮ってみました。
例によって、私には花の名前や種類などほとんど分かりませんので割愛させていただきます、ご了承ください。
やっぱり私は花よりダンゴ、花より野菜、ナス・トマト・きゅうり・枝豆・トウモロコシなんか好きです(登山と関係なかったですね、すいません)。
↑ こちらは北側の斜面なのでしょうか、縦長の大きな「雪渓」が二本残っていました。
フェリーで鴛泊港に入ってきたときに利尻山の中腹辺りに見えていた2本の雪渓はこの雪渓だったのでしょうか? 真偽のほどは分かりませんが…。
↑ この辺りの右側が崩れて崖になっています。登山道は木材をはしごの様に組んで崩壊を防ぐような処置がされていて、ロープも張られていました。
裸地化した9合目からは火山灰地が多いようで足場が不安定な登りとなりました。
登山道の所々には、片側が崩壊し急な崖になっている所があり傍を通る時には十分な注意が必要です。
↑ 崩壊して崖になっている方の様子です。草木が生えていない裸地なので大雨などが降ると、土砂が流されてしまうことが予想されます。
↑ そうした中を登って行くと、「コース合流点」らしき所が見えてきました。
鴛泊コースと沓形コースの合流地点(標高1580m)です。
この先のガレ場は滑るので登り・下りとも注意をして歩かなければなりません。
↑ 登山コースの合流を示す道標の傍に、もう一枚の大きな標示板が立てられています。以下は、その内容です。
『 利尻山の環境保全のために、
登山道の試験的な補修をしています。 (標示板より)
利尻山上部の登山道は、土壌がとてももろいため、踏みつけや雨水の流れによって、急速に浸食が進んでいます。
利尻山の自然を味わうとともに、その弱さにも心を配って、一歩一歩を重ねていってください。
環境省 林野庁
利尻町 利尻富士町 』
↑ 作業をしている所はこんな様子で、火山礫が露出しています。
標示板の上の方では数人の人達が裸地化した登山道の整備、補修をしている最中でした。
私は急な斜面に息を切らせながら登り、近くでその様子を見ると土砂流失止めの作業に取り組んでいるところでした。
実は私が登ってくる途中(多分7合目か8合目辺りの休憩で一緒になったことを覚えています)で、この人たちに追いつかれ追い越されてしまいました。
↑ その下側を見ると、こんな急な斜面になっています。
しかも彼らは自分のリュックの他に、補修に使う大小様々な木材なども分担して背負ったり持ったりしながら登っていました。
その中で少し年配でベテランのような風格ある方(30~40歳代くらい)は、驚いたことに太くて長い柱のような木材を1本背負いながら登ってきていました。
私には到底出来そうにない偉業と、その皆さん(あとは20歳代の男女数名)の体力と気力にただただ敬意を感じるしかありませんでした。
「利尻山では一部登山道の崩落が続いていていつ登山できなくなるか危惧されている」という話もあるように聞きます。
このような困難な作業を続けて下さっている方々のお陰で、安心して登れる登山道が確保されていることが分かりました。
とはいえ、私にとって山頂までの道のりはまだまだ続いています。
それでも、希望の光、目指す山頂の影形がどうにか現実味を帯びて見えてきている気がし始めました。
※ ウィキペディアフリー百科事典「利尻山 」、「利尻富士町サイト・コース概要」、「利尻島観光ポータルサイトりしぷら・利尻山登山」を参考にさせて頂きました。
ご訪問頂きありがとうございました。
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