『登山日記』-黒岳・七合目の顛末-
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今回は、「七合目の顛末(てんまつ)」です。
心をワクワクさせ、心臓のドキドキ(息切れではありません)を抑えつつ黒岳七合目のペアリフト降り場に到着しました。「ついに黒岳に登れる」期待感でいっぱいでした。
ベンチに座り何気に身づくろいをしている登山者の姿を見かけました。
後で気づいたのです、この方達は登山に備えて「アイゼンを靴に装着していたのではないか…」ということを。
この時の私はというと、「アイゼン」の「ア」の字も念頭になく、「急がず・無理せず・諦めずに歩き、山頂まで行くぞ!」の一心でした。
快調に十数メートル進んだその時、「えっ!」思わず足を止めました。「何なのこの雪!」
「何これ? ソリ遊びできるじゃないの!」
この辺はまだ緩斜面です。さらに上の方へ視線を上げて行くと、まだらにではありますが雪野原が山頂間近の急斜面辺りにまでつながっている様子が見えました。
私の靴は、普通のトレッキングシューズ。
「この辺の雪ぐらいなら時間をかけてゆっくり登れば何とか行けるかも…」
「でも、あの山頂付近のアルペンスキー・回転コースのような急斜面…、…無理っ!登れない!」
どう考えても無事に帰って来られるとは思えません。
「こういう時こそアイゼンだ!」と思いましたが、私は持っていませんでした。実は、「そのうちに用意しよう」とは思っていたんです。
暦は6月中旬、平地では初夏。でも、ここ黒岳は初春でした、考えが甘かったようです。
先に行っている皆さんは、雪上で立ち止まってはアイゼンを装着していました。また、後ろから来る登山者の方々を見ても、足元にはしっかりアイゼンを着けていました。
「こりゃダメだ!」、リフト乗り場に戻りました。係員の方に「アイゼンなしでも山頂まで登れますか?」と聞いてみました。
そしたら、「登れないこともありません。(アイゼンなしで)登っている人もいます。ただ、先日(アイゼンなしで)登って、途中で滑ってけがをされた方がいました。」とのこと。
「きっと俺もケガして終わり…、…ケガで済めばいいけど…」
「滑落」の二文字が脳裏に浮かび、「まだ新聞に載りたくない!」と思いました。
ということで、思いがけない超早目の「下山」と相成りました。
2日かけてここまで来ましたが、「準備不足で私の負け!」ということで諦めました。因みに、帰宅後早々にアイゼンを通販で購入しました(でも、結局今年は使う機会はありませんでした)。
ご訪問頂きありがとうございました。
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