『富良野から旭岳へ』-旭岳・9合目-
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今回は、旭岳の9合目辺りの様子を紹介します。
9合目から少し登った所に「ニセ金庫岩」と呼ばれる角ばった岩があります。山頂へ向かう上りの場合は、そこを左の方へ登って行きます。
さらに登って行くと、今度は「金庫岩」と呼ばれる金庫のように角ばった岩があります。そこを右の方へ登って行くと、間もなく山頂に辿り着きます。
1989年(平成元年)7月に「SOS遭難事件」といわれる遭難事件が確認されました。
登山者2名が行方不明となり捜索していた北海道警察のヘリコプターが倒木で造られた「SOS」の文字を発見したことに端を発します。
行方不明者は無事救助されましたが、{SOS」の文字を造ったのはその2人ではないことが分かりました。
そこでさらに捜査を進めると、文字の付近で人骨とカセットテープレコーダーが発見されました。テープには助けを求める男性の声も録音されていたそうです。
鑑定の結果、人骨は1984年7月頃に遭難した男性のものであることが判明しました。
遭難場所は斜面で、上は横倒しに生育している笹原、下は崖状になっていて、下り易いが上り難い所だったそうです。
さらに、先ほどの「ニセ金庫岩」を「金庫岩」と間違えて下山すると「遭難場所」付近に辿り着いてしまうことも分かったそうです。
山頂から降りて下山する場合、金庫岩の所で左へ進み、そしてニセ金庫岩の所で右へ下りて行くところを、ニセ金庫岩の所を真っ直ぐ進んでしまったらしいのです。
事件後は、間違えないようにロープが張られるようなったそうです。
「9合目」に到着です、少しずつ山頂に近づいています
私は実際に登ってみて、晴れて見通しが良い日ならコースを間違えることは、まず無いように思います。
このように危険な所にはロープが張ってあります
でも、ガスがかかったして見通しが悪い場合、道標や岩などの目印を頼りに下りなければならない時には間違えてしまうかもしれません。
山頂から降り、「姿見駅」付近にあるいくつかの展望台を巡って歩いている時に、ふと山頂付近を見ると8、9合目辺りから上は雲がかかり見えなくなっていました。
ロープの先に、何やら道標が見えてきました
多分、山頂付近はガスがかかった状態だろうと思います。
私が山頂に登った時の晴れ渡った青空が嘘みたいに雲に覆われていました。
道標には「下山コース →」と書かれてあります。その下にはロープも張られています。
「山の天気は変わりやすい」というのを実感させられました。「最悪の場合を想定した準備をしないと…」と思いました。
これが「ニセ金庫岩」です、少し斜めに傾いています
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