『旅・徒然に…』-キジの襲撃-
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天気まかせで、気ままに北海道中をあちこち走り回っていると、思いがけない出会いがあったりします。そんな出来事を「旅・徒然に」シリーズとして時々綴っていきたいと思います。おつき合いのほど、よろしくお願いします。
川端市街地を貫け、夕張川に架かる「川端橋」から南の方角を眺めると…
その1回目、「キジの襲撃」です。昨年3月下旬、道東方面へ出かけました。たいていは南富良野町から狩勝峠を越えて十勝地方へと向かうのですが、その時は「東追分駅、十三里駅」の廃駅が控えていたこともあり追分町、夕張市紅葉山から日勝峠を越えていくことにしました(現在、この道路は昨年8月末の台風10号の影響で通行止めのままになっています)。
JRの鉄橋の向こうには「道東自動車道」が見えています
東追分駅から由仁町川端市街地を過ぎ、夕張川に架かる橋を渡ります。この橋のほんの少し上流に「川端ダム」という小さめのダムがあります。そのダムを過ぎると、「滝下」地区です。
道東自動車道のさらに向こうには「川端ダム」も見えています
道路の先が左カーブになっていて、そのカーブの入り口辺りで正面に小学校らしい建物が目に入りました。見るからに「僻地の小さな学校」という佇まいで、瞬間「ちょっと寄ってみようかな…」と、スピードを緩め右折して建物に至る小道に入りました。
旧校舎の前には煉瓦造りの門があって、そこに「滝下小学校」とありました。廃校後は民間企業が利用しているようで、企業名が書かれた看板もありました。それで勝手に入ることは、はばかられたので門の外から写真を数枚撮らせてもらいました。
校舎を眺めていると、そこへ一羽の大きな鳥(スズメと比べたら大きい…)が突然現れました。その派手な色合いから、一目で「キジ」と分かりました。これまでエゾシカやキタキツネ、エゾリスには何回か出会いましたが、キジに出会うのは初めて。
ビックリしましたが、「千載一遇のチャンス!」とカメラを構えました。最初しばらくは一定の距離を保ちながら互いに様子をみあっているような感じで。声を低く抑え間を空けつつ余裕をみせるような鳴き声。「キジ鍋にして食べよう!」なんて危害を加えるつもりは1ミクロンもなく、「一大スクープ撮ったど~」とドキドキでモニター越しに奴の動きを追うのが精一杯でした。
その時の動画を見直すと、彼の我慢にも限界がきていたのでしょう。鳴き声の感じが段々かん高く大きなものに変わって…。目が吊り上がるとか、眉間にしわが寄るとか、彼の表情に変化があれば私も気づいたのかもしれません。でも、絶好の機会、撮影に懸命で「鳴き声の変化」までは分かりませんでした。
斜に構えて、目つきはあまり…怖っ!
それで、業を煮やした彼は、ついに最終手段に…。「素早い出足と鋭い嘴による突き」攻撃が始まりました。ズボンの裾、布1枚を通して感じる攻撃の鋭さと執拗さにたじろぎながら逃げ出しました。辛うじて車内に逃げ込み、ジーンズの裾に穴が開いているんじゃないかと見てみました。幸いにして大丈夫!でした。
それ以来「野生動物の撮影には気をつけなくては…」と、思うようになりました。2泊3日の道東への旅が正に始まったばかりで、「うわついた気持ちをいさめてくれる出来事」だったのかもしれません…。
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