『2015年世界の10大リスク』

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   Newsモーニングサテライト

 テレビ東京系のテレビ番組『Newsモーニングサテライト』からの情報です。アメリカの政治リスク専門のコンサルティング会社『ユーラシア・グループ』のCEOである『イアン・ブレマー』氏が昨年に次いで今年も『2015年世界の10大リスク』を発表したそうです。「今年の世界の動向の予想」に興味を持って見ましたので紹介させて頂きます。

   世界の10大リスク

1、欧州の政治  2、ロシア  3、中国減速の影響  4、金融の兵器化  5、「イスラム国」の拡大  6、弱い「現職」リーダー  7、戦略部門の台頭  8、サウジアラビアVSイラン  9、台湾と中国  10、トルコ

 番組では、その中の何点かについてイアン・ブレマー氏のコメントを放送していました。

    欧州の政治

 まず、『1、欧州の政治』を1位に挙げた理由です。『欧州は日本やアメリカよりも非常に大きな地政学的なリスクがあり、ロシアへの経済制裁によって欧州にも影響が広がり、天然ガス・金融・貿易・不動産にまで及んでいます。イスラム教過激派の動きが激しくなり欧州の難民は第二次世界大戦後で最も多くなりました。スペインとギリシャでは去年1年間で反EU派・反移民派・反体制派が躍進しました。こうした問題を解決するにはイギリス・フランス・ドイツが結束することが不可欠です。』

    イスラム国の拡大

 次に、『5、「イスラム国」の拡大』についてです。『イスラム国は急速に拡大しています。既にヨルダンやレバノン・トルコ・欧州各地にまで勢力を広げています。しかし、イスラム教過激派になりうる人を事前に見つけ阻止するのは難しくなっています。イスラム国が危険な理由は、何万人もの若い男性に軍事訓練をしていることです。パリで起きた新聞社の銃撃事件を見ても分かるように攻撃の手口も変化しています。今までとは違い軍隊のようになっています。このようなテロ事件は今後もさらに起きるだろう。』

    原油価格の下落

 最後に、『原油価格の下落』についてです。『「1バレル=50ドル台の原油価格だと産油国には厳しい」と言われているが、私は今年そうなるとは思ってなく、影響が出るのはもう少し先でしょう。今の原油安が続けば中南米のベネズエラは債務不履行になるかもしれない。一方、ロシアは十分資金がある上、プーチン大統領の指導力で困難を乗り切るでしょう。また、サウジアラビアやクエートも豊富な資金がありこの状況を乗り切ることができるでしょう。』

    日本と周辺国との関係

 聞き手の方の「日本と周辺国、中国と韓国との関係はリスクにはなりませんか」との問いに答えています。『APEC首脳会議で習近平氏と会談しました。安倍首相は軍事より経済の話を頻繁にし、慰安婦問題にも柔軟な姿勢をとっています。これは、安倍首相が経済を重視すべきと理解した表れです。中国も国内経済を重視した方向に転換しています。海洋問題やナショナリズムに基づく両国の問題は今年は和らぐだろう。』

    全リスクの共通点

 さらに番組の司会者が聞き手の方に「全てのリスクに共通することは何でしょうか」と尋ね、その問いに答えています。『「アメリカの単独行動が増えたことが10大リスクに共通する点です」。メリットは増やし、デメリットになることは減らそうとしています。兵士の犠牲やコストを減らすために戦地で無人機の利用を拡大する一方、同盟国に気を遣うことなく強気の経済外交を進めています。そうしたことがロシアを追い込み、イスラム教の過激派を拡大させて、その全てがヨーロッパにのしかかっている』とイアン・ブレマー氏は指摘していました、と締めくくっていました。

 尚、テレビ東京では『ビジネス オン デマンド』で有料となりますが、これまでの放送を見ることができるそうです。興味がおありの方はテレビ東京のホームページをご覧ください。

ご訪問ありがとうございました。

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