『北海道のダム』-桂沢ダム-
こんにちは、ご訪問頂きありがとうございます。
今回は、「桂沢ダム」(三笠市桂沢:工事中)を紹介します。
桂沢ダムは、国道12号線から道道116号線に入り三笠市外街地を抜けさらに山奥に入ります。
その人造湖は「桂沢湖」といいます。道道116号線はやがて夕張市から芦別市へとつながる国道452号線(夕張国道)に合流します。
私は、富良野市を抜けて狩勝峠を通って道東方面に向かう際によく利用させてもらっているコースです。
富良野市へ抜ける「富芦トンネル」ができる前は芦別市を経て富良野市に入るコースでしたのでけっこうな遠回りでした。
私にとっては「富芦トンネル」様々で、無くてはならない有り難いトンネルです。
お陰で夏の観光シーズン等は、このコースを大型トラックに加えて観光バスも行き交うようになり、たいへん混み合っています。
話が脱線してしまいましたが、そんな訳で桂沢ダムの前をしょっちゅう通りますので、私にとっては見慣れた存在です。
去年の春に初めて気づいたのですが、その桂沢ダムが只今大工事中なんです。
もうけっこう長い間工事が続いているようです。
それでネットで調べてみたところ、情報が出ていましたのでそのことも含め改めて桂沢ダムを紹介します。
桂沢ダムは、一級河川で石狩川水系幾春別川に建設されたダムです。
北海道で初めて建設された「多目的ダム」(洪水調節、灌漑、上水道、発電)・「重力式コンクリートダム」で、戦後の石狩川水系総合開発計画の出発点になったダムです。
※ ↑ここまでの画像は、平成28年8月中旬に撮影したものです。
そのデータをみますと、堤高63.6m、堤頂長334.3m、湛水面積499ha、総貯水容量9270万㎥、1947年(昭和22年)着工、1957年(昭和32年)竣工、富良野芦別道立自然公園に指定されています。
桂沢湖周辺ではアンモナイト等の化石が多く発見され、三笠市立博物館に展示されています。
※ ↓ここからの画像は、平成30年5月中旬に撮影したものです。
桂沢湖畔には「ゴジラ」のようなモニュメントがあります。「なぜ、ゴジラ?」と思われるかもしれませんが、これにはちょっとした経緯があったようです。
1976年(昭和51年)に発見された「エゾミカサリュウの化石」は、当時の研究員から「ティラノサウルス科の肉食恐竜」の可能性が指摘され、恐竜の化石発見は日本初で翌年「国の天然記念物」に指定されました。
しかし、その後の研究によってエゾミカサリュウは「海棲爬虫類」で、恐竜(陸棲爬虫類)ではない可能性が高いという認識がなされるようになりました。
このような経緯の中、地元三笠市ではティラノサウルス型肉食恐竜のイメージが強く、湖畔には高さ3m近くの復元像が置かれました。
また、三笠市立博物館には他の恐竜のモニュメントもいくつか置かれています。
また話が脱線してしまいました、すいません。ダムの工事についてですが、「再開発事業」ということで「新桂沢ダム」の建設工事を大々的に行っているようです。
それは、現在ある桂沢ダムの堤体を利用し12.4m同軸嵩(かさ)上げして堤高76mの新しいダムを建設し、貯水池容量を増やし機能を向上させようというもので、平成32年度の完成を目指しているそうです。
私は「ダムの経年劣化で修復工事でもやっているのかな…」と思っていましたが、早い話が「今あるダムの上にさらにコンクリートを上乗せしてもっと大きなダムにする」という工事ってことのようです。
私は、ふと「大夕張ダム」と「夕張シューパロダム」のことを思い出しました。
一時期「水没する三弦橋(さんげんきょう)」でマスコミに取り上げられ話題になった「夕張シューパロダム」です。
その建設によってそれまであった「大夕張ダム」も一緒にシューパロ湖に水没してしまいました。
農業用ダム(灌漑・発電)の大夕張ダムを「貯砂ダム」としての機能を持たせるために、その直下流に多目的ダム(洪水調節、不特定利水、灌漑、上水道、発電)の夕張シューパロダムが建設されたからです。
※ 以下は、『ダム湖の総貯水容量ベスト50位』の中から北海道のダムを中心に抜粋してみました。
1位 660000千㎥ 徳山ダム(とくやま) 岐阜県揖斐郡揖斐川町東杉原 : 木曾川揖斐川
4位 427000千㎥ 夕張シューパロダム(ゆうばりしゅーぱろ) 夕張市南部青葉町 :石狩川夕張川
13位 244653千㎥ 雨竜第一ダム(うりゅうだいいち) 雨竜郡幌加内町朱鞠内 :石狩川太釜別川
13位 244653千㎥ 雨竜土堰堤(うりゅうどえんてい) 雨竜郡幌加内町朱鞠内 :石狩川太釜別川
16位 229000千㎥ 高見ダム(たかみ) 日高郡新ひだか町字高見 : 静内川静内川
19位 199285千㎥ 黒部ダム(くろべ) 富山県中新川郡立山町大字芦峅寺 :河川 黒部川黒部川
20位 193900千㎥ 糠平ダム(ぬかびら) 河東郡上士幌町字黒石平31-3 :河川 十勝川音更川
26位 150450千㎥ 金山ダム(かなやま) 空知郡南富良野町字金山 :石狩川空知川
28位 147300千㎥ 新桂沢ダム(しんかつらざわ)三笠市桂沢 :石狩川幾春別川
30位 145000千㎥ 新冠ダム(にいかっぷ) 新冠郡新冠町字岩清水 :新冠川新冠川
45位 112000千㎥ 十勝ダム(とかち) 上川郡新得町字屈足トムラウシ :十勝川十勝川
49位 108000千㎥ 滝里ダム(たきさと) 芦別市滝里町 :石狩川空知川
50位 107700千㎥ 岩尾内ダム(いわおない)士別市朝日町岩尾内 : 天塩川天塩川
※ ウィキペディアフリー百科事典「桂沢ダム」・「大夕張ダム」・「夕張シューパロダム」、「順位表[全て]総貯水容量順-ダム便覧 」を参考にさせて頂きました。
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